今回使用した機材はLeica SL(Typ601)とアポ・ズミクロンSL75mm F2 ASPH.
撮影してみると、普段Leica M-Eを使用している私は、大きな衝撃を受けました。
まず、高感度での描写性能。
ISO6400でもしっかりと被写体のディテールを描き出します。
CCDセンサーのM-Eと比べること自体が間違いかもしれませんが、これは感動しました。
そしてEVFの見やすさ。
次世代機のSL2などには画素数では劣るものの、この見やすいEVFは素晴らしいの一言。
M型にもこのEVFを外付けできるようになれば良いのにと思ってしまいます。
彩度を高に設定し、撮影してみます。
普段JPEG設定は変えませんが、物は試し。
不思議の国のアリスの世界に迷い込んだような鮮烈な色彩です。立体感も見事。
スポットライトや街灯に照らされ、明暗差のある場面でもハイライトが無暗に飛ぶことなく、安心感のある描写です。
高感度でも損なわれない階調。
DNG(RAW)から現像すればもっと豊かな階調も得られるはずです。
こちらはISO2000
アポズミクロン SL75mmと相まって、見事な解像感です。
今回使用したLeica SL用のアポズミクロンは35、50、75、90mmと4種類がラインナップされています。(2020年7月現在)
その4本はサイズがほとんど一緒で、重量も700~740gと差が少なく、
レンズ交換によって大きさや重量に気を取られることなく、目の前の被写体に集中することができます。
輝度差の大きい場面ですが、色もしっかりと出ています
実は今回初めて75mmの単焦点レンズを使用しましたが思ったよりも扱いやすかったです。
絶妙な距離感で被写体を引き寄せてくれます。
某SF映画の光る剣のような茎。
マクロレンズかと錯覚するような緻密な描写には舌を巻きました。
暗めな表現も色気があります。
シャドウも粘り強く撮影の幅も広がりそうです。
こちらの写真もISO6400
背景のボケなどではノイズを感じますが、ピント面はシャープです。
高感度に特化したカメラと比較し、決してノイズが少ないわけではありませがノイズの処理が非常に巧みだと思います。
いやらしさや、無理をしている感じがせず、
さすがLEICA MAESTRO II(画像処理エンジン)
芸術家肌の調律です。
いかがでしたでしょうか。
ライカ初のフルサイズミラーレス一眼として生み出されたSL(Typ601)は
ライカの本気がうかがえるボディに仕上がっていました。
普段使わない機材に普段撮らない被写体にチャレンジしてみましたが、非常に楽しい時間でした。