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【Leica】SUMMILUXで春を撮る

【ズミルックス M50mm F1.4(後期型)】は1961年に登場したライカの明るい標準レンズという位置づけです。
系譜としては、1959年に同名のレンズ【ズミルックス M50mm F1.4】が初登場。
こちらはいわゆる(前期)といわれるもので、一見鏡胴の意匠は同じですがレンズ構成は先代のズマリットと同じ。
つまりシュナイダーをルーツとするレンズでした。
ズマリットといえば、よくズミクロンと比較され、絞り開放付近の甘い描写が特徴とされています。
この「後期型」は改良というか、ライカによる新設計のため、前期型と区別するために呼ばれています。
当時のメーカーのカタログには謳い文句として、
「最新の設計計算法の成果がはっきり表れている」とか
「初めてライカを使う人はこのレンズを求める」という文言が並んでいます。
絞らなくても高画質なんですという当時のメーカーの興奮度が伝わってきます。

ボディは【ニコン Z6II】
フォクトレンダーの【VM-Z Close Focus Adapter】を介します。
ライカのM型(レンジファインダー)レンズは寄れないという課題も解決してくれる心強いアクセサリーです。

梅、桜が咲き終わるといよいよ緑が色濃くなる季節がやってきます。

 

【最短撮影距離1m 絞り開放】

【VM-Z Close Focus Adapter 絞り開放】

約30㎝まで寄ることが出来ます。

「ジャーマンアイリス」というアヤメ科の花。
毎年、この時期に見事な花を咲かせます。
ブラシ状の花弁の繊細なところ、表面の水滴が瑞々しく表現されています。

 

「シロツメクサ」
クローバーの花です。
公園の一角に絨毯のように広がっています。
マクロ撮影といかなくとも、絞り開放で最短に寄ってみると見える世界が変わります。
周辺の流れた描写や水滴のようなコントラストが高いところの甘さが何とも言えません。

 

「銀杏の芽」
幹になるのか葉だけなのか判りません。
ざわざわした被写体にざわざわしたボケ具合。

ニコンZ6IIは、ライカM型のような小さくて重量のあるレンズを使用するとバランスが良いと思います。
「ピクチャーコントロール」であらかじめイメージを決めながらの撮影もお気に入りです。
こういう写りの違いがメーカー、機種毎にあるので色々なカメラ、レンズの組合せで試してみたくなります。

 

【ピクチャーコントロール NL/ニュートラル】

 

【ピクチャーコントロール LS/風景】

 

【ピクチャーコントロール MC/モノクローム】

【ピクチャーコントロール MC/モノクローム】

現在はレンズフード組込み、非球面化された【ズミルックス M50mm F1.4 ASPH. (6bit) 】となっています。
70cmになった最短撮影距離、絞り開放から際立つシャープネス、なだらかなボケ。
世代を追うごとに改良され、非の打ちどころのない標準レンズに進化しています。
レンズの高性能化にともなうレンズの大型化という傾向にある中、
M型レンズの変わらぬコンパクトなラインナップはどの世代でも非常に魅力的です。

[ Category:Leica Nikon | 掲載日時:22年04月02日 11時00分 ]

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