【Nikon】新発見の初詣
新年を迎えたものの一向に収まるところを知らないコロナ。本来なら家族でお不動さまに1年の無病息災を祈願に行くところですが、今年はそれもままならず、初詣は出勤時に会社側の小さな神社で済ませました。
マップカメラから徒歩15分ほど。地下鉄丸ノ内線の西新宿駅近くにある「成子天神社」です。
学問の神様、菅原道真公を祀る天神社ということで、本殿には梅の紋が施されています。
三が日だというのにこの静けさ。混雑していたら引き返そうと思っていましたが、ソーシャルディスタンスを保ちながらお参りすることができました。
さて、受験生でもない私が何故、天神社を訪れたかと言うと、ここには都内でも珍しい富士塚があるからです。
富士塚とは江戸時代後期より、富士山を信仰する人が富士山を見立てて築いたもので、富士山と同じ霊験が得られるとされています。
外出自粛が叫ばれているご時世、静岡・山梨県への遠征は無理でも近くでご利益に与れるなら登らない手はありません。
大正9年に富士山の溶岩を積み上げ作られたと言う高さ約12m富士塚は、鳴子富士と呼ばれ区の文化財にも指定されています。
途中には小さな祠や、季節の植物を楽しむことができます。
綺麗な社殿から一変、年紀を感じる祠からは古くから続く人の願いが感じられます。
赤い実をつけたマンリョウは、お正月の縁起物としても有名です。
序盤は比較的緩やかな坂を写真を撮りながらゆっくり登っていましたが、山頂に近づくほど道は険しくなり、うっかりよそ見でもしようものならば、足を踏み外しそうになります。
これも本物の富士山に似せて作ったためでしょうか?受験の神様の前で落ちるわけにはいきません。
山頂には、本物の富士山に倣って浅間神社の宮が設けられています。
5、6人で一杯になりそうな小さなスペースなので密にならない様、登る際は注意が必要です。
実際に登ってみると結構な高さがありますが、周りをマンションや高層ビル群に囲まれているため、見晴らしはよくありません。
本来、富士塚は富士山を望むことができるよう造られていただけに少し残念です。場所が場所だけに予想はしていましたが…
他にも境内には七福神の石像が置かれており、道真公へのお参り、富士登山に加え七福神巡りもできるという欲張りな初詣になりました。
会社の近くにあったとは言え、成子天神社を訪れたのは数年ぶり。前回の記憶では富士塚に登れるのがお正月だけだったので、今回足を運んだのですが、神社が丸ごと綺麗になっていて驚きました。(2014年に改修されたようです)
身近なところの気づかなかった変化に気づけたのは、コロナ下での数少ない収穫とも言えます。まだ当面は不自由な期間が続きそうですが、今年は身近な再発見を逃さない様、周囲にアンテナを張りながら行動したいと思います。
本年もよろしくお願いいたします。