先月末に撮影したものとなります。
国営ひたち海浜公園といえば春のネモフィラと秋のコキアが有名かと思います。
「爽やかな潮風吹き抜ける 花と緑いっぱいの都市公園」を銘打つ国営ひたち海浜公園ですが、春のネモフィラ、スイセン、チューリップ、初夏にはポピーやバラ、夏のジニア、ヒマワリ、秋にはコキア、コスモス、冬のアイスチューリップなど、彩り豊な花々が四季を通じて楽しめると紹介されています。
暑いこの時期に見ることができるのは、あの有名な秋の紅葉した赤いコキアの前の段階、緑のまんまるのふわふわコキアです。
秋に紅葉して赤く染まったコキアの丘ですが、夏には別の表情を見ることが出来るのです。
今回、暑いさなかの常陸に訪れたのは緑のコキアに出会うため。
久しぶりの国営ひたち海浜公園になるので、今までに使ったことの無い「海浜口駐車場」から入ってみました。
海側になり主要道路からはなれているためか駐車場はとても空いていました。
「みはらしの丘」からの距離も近く見えたのですが、たどり着くまでほとんど日陰になるところがなかったので、暑い時期は避けた方が良かったかもしれません。
暫く歩くと「みはらしの丘」が見えてきました。
紅葉する前の緑のまんまるが集まっているコキアの丘です。
今年は約33,000本を植栽されているそうです。
コキアはヒユ科(旧アカザ科)ホウキギ属の一年草で、原産地はアジアなのだということで私が以前、秋田に在住していた時に「とんぶり」という地元の名産がありましたが、コキアが食用とされているものだそうです。
プチプチとした感のある独特の食感が魅力の名産でした。
紅葉する前の緑色のコキアも、ふさふさのまんまるがユーモラスな形でなかなか面白い光景かと思います。
こう見てみると「ほうき草」と言われるだけあり、茎や枝葉の密度が高く乾燥させて箒に使用されていたのも頷けるように思えます。
ただ、ほとんど木陰がないので、この時期にライムグリーンのコキアを見てみたいかたは注意した方がよろしいかと思います。
暑い時期に訪れるにはきちんと熱中症対策をしてきましょう。
今回、使用しているのはD780とAF-S NIKKOR 200-500mm F5.6E ED VRとなります。
本来、みはらしの丘のような広く大きな光景をおさめるには広角のレンズを選択するところですが、超望遠のズームレンズによる圧縮効果を得るためにこちらのレンズで撮影してみました。
本来は植栽には間隔があけられており、角度によってはまばらにみえてしまうのですが、圧縮効果により遠近感がうすくなり密集度を高く見えるように写真に収められます。
超望遠ズームレンズならではの浅い被写界深度と大きな背景ボケが主要になる被写体の存在感を際立たせることができるので、主役であるコキアを印象深く切り取ることが出来ました。
ひたち海浜公園には8月の末に訪れていたため30度以上の真夏日でしたが、既に秋の気配を見つけることが出来ました。
これだけ暑くても紅葉は既に始まっていたのです。
季節は移り行くものですので、四季の流れを見逃さないようにしたいものです。
秋に入っていてもまだまだ暑い日々は続くようですので皆様ご自愛されますようお願い致します。