ここ最近の筆者はTHETA VからTHETA Z1に乗り換えたりと全天球カメラブーム真っ盛りといった在り様で、どこにいくにも鞄に入れて持ち歩くくらいには使っていました。
そんなある日、ふと自分の部屋の片隅を見るとNikon COOLPIX P1000が寂しそうに転がっていたのです。光学125倍(3000mm相当)の超望遠ズームを搭載し、約1415gというZ5のレンズキットの倍近い重さがあるにもかかわらずコンパクトデジタルカメラに分類されているというニコンが生み出した悪ふざけのようなこのカメラをいったい誰がこんな粗雑に扱っているのでしょうか。いったい誰が……はい、犯人は私でした。
そんなわけでP1000を持って富士山を撮影しに静岡県へと行ってきました。
山の天気は変わりやすいといいますが、行ったときはそもそも台風が近づいていた頃で当日はあいにくの雨であり、富士山も雲に覆われて撮影は無理そうな状況でした。しかし……
神風が吹いて一瞬、富士山が山頂を見せてくれました。
さすがにハッキリと逆さ富士が見えるほど田貫湖も静かではありませんでしたが、満足いくショットが撮れました。
そして手持ちにあるのは光学125倍の超望遠ズームを搭載したNikon COOLPIX P1000。であれば……
ズーム!(焦点距離275mm)
ズーーーム!(焦点距離3000mm)
ズーーーーーム!(焦点距離5400mm※電子ズーム1.4倍)
ズーーーーーーーム!(焦点距離12000mm※電子ズーム4倍)
山頂の富士山測候所が見えました。
さすがに撮影した場所から直線で大体15キロメートル以上はあるのでボヤけてはしまうし綺麗に撮れたとは言えませんが、P1000でゴマ粒のような物体の形をはっきりと捉えられると思わずニンマリとしてしまいます。このカメラを買ってて良かったと思える瞬間です。一年くらい放置していた負債もこれでサッパリ解消されたような気すらします。
とはいえ、この光景も一瞬の奇跡。再び雲に隠れて撮影終了と相成りました。
以降は雨が続いて拝めず翌日にそのまま帰路についたわけですが、まあ今回は一瞬でも富士山を拝めたので良しとします。
次はもっと晴れた日に撮りに行きたいものです。