【Nikon】Z fc×F Lens PhotoーAPO-SKOPAR 90mm F2.8 SL IIsー
つい先日、11月30日にVoigtlander(フォクトレンダー)からAPO-SKOPAR 90mm F2.8 SL IIsのニコンFマウントが発売されました。
本レンズの「APO(アポ)」とはすなわち、光の3原色を構成するRGBの軸上色収差を限りなくゼロの近づけるアポクロマート設計を採用したもの。そして「SKOPAR(スコパー)」はF2.0より暗いレンズという意味です。
中望遠レンズながら小型設計となっており、その重量は260gと非常に軽量です。
Z fcとAPO-SKOPAR 90mm F2.8 SL IIs、両者ともにレトロな見た目とは裏腹に、中身は最新設計と高性能を備える描写力に優れた組み合わせです。今回はK&F Concept (ケーアンドエフ・コンセプト) から発売されているニコン Zボディ-ニコン Fレンズのマウントアダプターを使用し撮影に挑みました。
ここ最近忙しない日々を過ごしていたら、いつの間にか12月に突入していました。各地ではイルミネーションが広がりクリスマスのムードに包まれ、いよいよ今年も終わりに近づいているのだと実感します。
そういえば今年は紅葉狩りにも行っていないし、あの銀杏の独特な香りを感じてもいない。
今からでも紅葉や銀杏の絨毯などの秋を堪能できたらいいなと思い、大きな公園へ足を運んでみることにしました。
たくさんの生物が生息すると噂の公園のなかを歩いていると、ふわふわとした綿毛が印象的な植物を発見。
逆光気味のシチュエーションで、コントラストがはっきりとしたメリハリのある画が撮れました。
フレアやゴーストなどの逆光耐性の強さを感じるとともに、柔らかい毛の細かい描写までしっかりと解像されております。
Z fcのファインダーは鮮明に被写体を捉えることができるため、マニュアルフォーカスでのピント合わせがしやすいのがとても有難いです。
やはり訪れる時期がすこし遅かったようで、乾いた紅葉が地面に落ちていて、銀杏の絨毯はすでに箒で掃かれてしまった後。残念ながら見ることは叶いませんでした。
しかしヒノキ科の針葉樹「生きた化石」と呼ばれる、メタセコイアの森がありました。橙茶に色褪せた葉が秋色に彩られていました。
メタセコイアの森の奥へ。上を向くと木漏れ日の中で昼光を浴びた木々や葉っぱが煌めき、幻想的な世界が広がっていました。
緑の芝生と上空に広がる橙茶の葉のコントラスト、そして木の影がシルエットになり、目を惹く光景がいくつもありました。
川沿いには釣りを楽しむ人の姿も多く見られました。この川では一体どんな魚が釣れるのだろう、と興味が湧きます。
日中で太陽光が強く当たる時間帯でしたが、優しいフレアが程よく広がり印象的な画が撮れたように感じます。
生き物を求めて川沿いを歩いていると、オオバンに出会いました。
出会いがしらは群れで芝生の上をちょこちょこと歩いていましたが、すぐに川へ移動。水に飛び込んだ瞬間に撥ねた水飛沫が頭の上についていて可愛らしい姿をしています。
途中で出会った人からこの辺は狸もいるのよ、と教えてもらいましたが残念ながら出会うことはありませんでした。ですが、オオバンに出会えただけでも満足です。
想像以上に敷地が広い公園だったため、まもなくして踵を返し帰路につきました。
まだまだ明るい時間帯でしたので、日が沈むころまで過ごしていたら違った景色が眺められたことでしょう。それはまた次回のお楽しみにとっておきます。
APO-SKOPAR 90mm F2.8 SL IIsのフォーカスリングと絞りリングは総金属製で、懐かしさを漂わせるレトロなデザインとなっており、同系統でクラシカルなスタイルのZ fcとの相性は抜群です。
昭和40年代(1965~1974年)の一眼レフの交換レンズへのオマージュで、先黒と呼ばれているブラックリムと、コレクターの中では先白の愛称で親しまれるシルバーリムの2パターンがあります。わたしは愛機のZ fcボディのシルバーが印象的だったので、それに合わせてシルバーリムを選択しました。
マニュアルフォーカスレンズの操作に加えて、絞りリングとシャッターダイヤル、ISOダイヤルをMモードで設定すると総じてクラシックな操作スタイルになります。
散歩をしながらじっくりとカメラと向き合う。都会の喧騒から離れ、閑静な空間の中でこのカメラとレンズの組み合わせとともに、ゆったりとした休日を過ごすことができました。
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