【OLYMPUS】タヌキの郷・信楽と、陶芸体験をした話
新年を迎え半月ほど経った頃、筆者の実家である三重県に帰省し、そのタイミングで友人たちと滋賀県甲賀市にある信楽へ遊びに行きました。信楽焼で有名な町です。昨年末にお茶碗を割ってしまった事がきっかけでした。
今回、持って行った機材はOM-D E-M1 Mark IIとM.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PROの組み合わせです。
筆者がマイクロフォーサーズを気に入っている理由のひとつが、とにかく気持ちを楽にして撮影できることです。この取り回しのしやすさが、今回のような旅する時間を楽しむのがメインの気軽な旅によく合います。
信楽は町中にたくさんのタヌキの焼物があり、とても興味深い風景で、歩いているだけで楽しい場所です。ちなみに、タヌキは「他(た)を抜く」の意味から、商売繁盛の縁起物のモチーフとなっているそうです。
手に載せられる小さいものから5mほどの巨大なものまで、とにかくたくさんタヌキがいます。
なかには個性的な恰好をしたタヌキも見ることができます。
それぞれがかわいらしさとシュールさを兼ね備えていて、ついつい何も考えず被写体に選んでしまいます。
お昼休憩に立ち寄った喫茶店では、信楽焼の食器を主に使用しています。他の焼物の地域でもよくありますが、店内の空間や料理だけだけでなく食器もしっかり堪能できる事は改めて贅沢な機会だと感じます。
店を出て、様々な窯元にも立ち寄ります。
開放でも絞ってもすっきりと抜けのいい写真を見る度、M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PROの良さと安定感を感じます。描写は、F1.2開放では芯は残しつつも少し甘くなめらかな描写になりますが、F2.8まで絞ると解像感と質感がしっかり表現できています。
一緒に来た友人の「せっかくなので陶芸体験してみたい」という提案により、今回は自作でお茶碗づくりに挑戦することになりました。
手びねりの体験をしてみました。底が重要らしく、担当の先生が厚みや径について教えている様子です。
作りたいサイズに合わせて底を決め、ドーナツ状の輪っかを3~4段のせて手でならしていきます。単純な工程なのでおしゃべりしながら楽しく制作していきます。
物作りをする手がとてもかっこよく写ります。土が乾いていく様子を視覚ではなく手で感じ、粘土が持つ質量や抵抗感を触覚を使って対話するおもしろさがあります。
筆者作のお茶碗です。先生が仰るには口元を指で滑らかにすることも大事だそうです。
筆者はせっかくなら良いのが作れればなと思っていましたが、土をいじるだけのこれらの過程にその願望を遥かに凌ぐ充実感がありました。作っていくと歪みにも愛着が湧いてくるんです。終わってみると友人らそれぞれが満足そうな顔をして「楽しかった」と口にしていました。この充実感は筆者だけではなかったようです。
帰り際、とてもいい時間を過ごした信楽にありがとうの気持ちを込め、信楽の方を車のサイドミラーに写して撮影。町も人も穏やかで、とても好きな町になりました。改めて、信楽焼の買い付けにお邪魔したいと思います。そして、今年も皆様がカメラとともに良い旅ができることを願います。