【OLYMPUS】Always, OLYMPUS Ver. OM-D E-M1 Mark II
・日本は雨が多い
日本は、1年を通して、雨がよく降ります。
しかし、現代を生きる私たちにとって、雨を好意的に捉えるという機会はあまり多くありません。
雨の日は、湿度が高くジメジメして、灰色の空が重く垂れさがっていて、
さらに日本はもともと湿度が高いので、洗濯物も乾きづらく、通勤・通学にも鬱陶しい傘は余分な荷物。
個人的な雨の日の憂鬱の理由は、そういったところが所以です。
現実に目を向けると、日本は1年を通しおよそ1/3の日数は雨天であるといわれています。
世界平均の年間降水量は880mmで、日本は1718mmと二倍近い値。(出典:国土交通省HP)
降水の確率は梅雨・秋雨の季節に集中して高いとはいえ、日本に住む以上、雨は付き合い続けなければならない隣人と言えます。
さて、こと撮影においても、多くの場合、悪天候は敵と言えましょう。
苦労して登った山からの景色が、どんよりとした空だったなら、少し肩透かしをくらった気分になります。
勿論、機材が濡れることも少なからず心配です。
そういった要因から、少なくとも趣味で撮影する私は、「雨の日は写真が撮れない」、そう決めつけて考えていました。
・本日も雨天なり
前述したとおり、私は先入観で雨とは写真撮影の大敵だと思い込んでいました。
しかし、雨の日だからこそ撮れる写真というものは確かに存在します。
例えば降りしきる雨で濡れた路面のリフレクションであったり、しずくを纏った草木であったり、
鬱陶しい鉛色の雲でさえ、絶妙なコントラストがあります。
ですが、雨天の中を撮影するのであれば、必須となるのは防塵防滴機構。
防塵防滴を謳う機種は数多くあれど、私が知る限り最も信頼性のおけるものは、オリンパスの各種防塵防滴対応製品。
今回は、今は最新機種の影に隠れながら、しかし依然として根強い人気のある名機、OM-D E-M1 Mark II にM.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PROを伴って、
雨天の街へスナップ撮影と切り込みます。
梅雨の時期特有の厚い雲。しとしとと雨の降る駅前で撮影開始。
カメラの防塵防滴性能を信じて、傘も持たずに街を右往左往します。
とはいえ、濡れて風邪をひくわけにはいかないので、撥水加工のウィンドブレーカーを着込んで、完全防備の装いです。
機動力を重視して、組み合わせたカメラバッグはPeak Design エブリデイスリング 3Lをチョイス。(商品ページ)
収納容量は最小限ながら、コンパクトなオリンパスのシステムとの相性は抜群。
目についたところで、片っ端からシャッターを切っていきます。
速足で歩きまわっているので、WBが頻繁に変動するため、設定はAWBに。
AWBの精度は、通常使う上では十分なものです。
多くの人が傘を差して歩く往来。様々な光源があり難しい露出の状況ですが、設定は絞り優先で後はカメラ任せ。
欲しいところに欲しい露出が来ています。この精度なら、スナップをするのに不都合なことはなにもありません。
F値も1.2とすることで、シャッタスーピードを稼ぎやすく、このような暗い天候ながら滴る水滴をピンポイントで撮影することができました。
なんだか不穏なパンダと、その脇に咲く紫陽花。もう梅雨も本番だなという見事な咲き誇りぶりでした。
M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PROは、かなり近接で撮影できる(最短撮影距離 0.2m)ため、咄嗟に寄って撮影がしたい場合にも対応できます。
公園を訪れたのは昼過ぎ。早朝に来ればきっと蓮の花が咲き乱れていたかもしれません。
野鳥や人の憩いの場となっているようです。
雨脚が弱まり、静かに水滴が滴る中で、初夏の緑を眺めるのは、贅沢な休日の使い方と言えます。
警戒心の低い鴨にギリギリまで近寄ってパシャリ。
ワーキングディスタンスはおよそ50cm前後。
個人的には、このあたりの距離感が最も好みの描写をします。
蓮の葉一つ一つに小さな水たまりができて揺らめいていました。
面白いほど撥水していますね(駄洒落です。)
ある程度雨水が溜まると、重みで葉が傾いて別の葉の水たまりへ。
この連鎖を見ているだけで、しばし時間を忘れてしまいました。
金属の光沢感や濡れた路面の艶は、雨の日にスナップする醍醐味と言えます。
しかしここでプラスアルファ、立体感を演出できるのはこの機材編成の最大の長所。
防塵防滴もさることながら、描写性のも一級品でなければ、PROの称号は与えられないというわけです。
一日中練り歩いていたら雨も上がってしまいました。喫茶店で休憩ついでに、近接で何気なくレリーズします。
二枚目のグラスの表面を、ハイレゾショットで撮影したものを拡大してみると…
水滴の模様がここまで写っていました。
恐るべし、ハイレゾショット。オリンパスの技術力は斬新かつ革新的なものが多いですが、
旧機種となった本OM-D E-M1 Mark II の機能も決して色褪せたりはしません。
先進的な技術を数多く投入しながら、そのいずれもが実践的である。これこそ、オリンパスのモノづくりの神髄と言えましょう。
…
・全天候オリンパス Always, OLYMPUS
丸一日雨ざらしの中を歩き続けて、服もカメラもぐしょぐしょに濡れながらの撮影でしたが、
不思議と、OLYMPUSの機材を使っていたからか、安心感がありました。
撮影していて、私が知識として知っていたマイクロフォーサーズの概念は、少なくとも本機によって完全に覆されたと感じました。
以前の印象であったAWBでも蛍光灯下などでグリーンがかぶるような傾向も、本機では見受けられず、
AWBの制御精度は高い水準で、特筆すべき描写能力は、(フルサイズのデジタルカメラと比較した際の)センサーサイズのディスアドバンテージを完全に無視してよいと感じるほどです。
OLYMPUSの各機種を既に使用している方にオススメなのはもちろんのこと、
普段別メーカーをメインとして使用している方にも、悪天候を撮影する手段として、十分実戦で使用できる機種だと思います。
トップクラスの防塵防滴性能を有するオリンパス 防塵防滴機種とともに、雨天を撮影日和に。
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