【OLYMPUS】REFIND OLYMPUS “M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO”
私は、単焦点レンズが好きです。
ズームレンズは便利ですが、敢えて単焦点レンズ一本で出かけて、
レンズに自分が「動かされて」撮るのが好きです。
今回は、そんな単焦点レンズの中でも所謂「標準」の
M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PROを持ち出し、撮影に臨みました。
OLYMPUSには、現在17mm、25mm、45mm、の単焦点PROレンズがありますが、
開放F値はいずれもF1.2となっており、
コンパクトなレンズの多いマイクロフォーサーズシステムの中でも、
単焦点としては比較的大柄な部類のレンズです。
とはいえ、OM-D E-M1 Mark IIIに装着したM.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PROは、
それでもフルサイズセンサーを搭載する機種と同一の焦点距離で比較した際に十分コンパクト。
散歩も兼ねたスナップ撮影にはちょうどよい塩梅です。
OM-D E-M1 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.2 PRO
(F1.2 SS1/8000 ISO200)
開放での描写は、ハイライト部では輪郭の柔らかい描写となります。
個人的には、立体感に富むこのソフトな描写は好みです。
OM-D E-M1 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.2 PRO
(F1.2 SS1/8000 ISO200)
OM-D E-M1 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.2 PRO
(F1.2 SS1/8000 ISO200)
開放時の周辺部は中央に比べてさらに柔らかく感じます。
OM-D E-M1 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.2 PRO
(F1.2 SS1/8000 ISO200)
対して、ボケが多くなる比較的近接の撮影において、
ピックアップしたい被写体を中央部に寄せて撮影することで、
少しキリッとした描写も楽しむことができます。
OM-D E-M1 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.2 PRO
(F8 SS1/400 ISO200)
1~2段程度絞れば柔らかな描写傾向は大きく低減されます。
F8まで絞り込むと、羽ばたく鳥の翼までカッチリ描写されます。
OM-D E-M1 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.2 PRO
(F1.4 SS1/8000 ISO200)
OM-D E-M1 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.2 PRO
(F8 SS1/640 ISO200)
草むらなどを撮影しても、前ボケにいやらしい感じがみられません。
ところで、上記2枚の写真は、一瞥した際、ほぼ黒つぶれ・白飛びしている難しい露出状況の写真でしたが、
RAWデータで撮影し、現像ソフトでハイライトを落とし、シャドーを持ち上げるとしっかりとディテールが立ち上がってきました。
マイクロフォーサーズ規格のセンサーを搭載するOM-D E-M1 Mark IIIですが、
ここまで露出の融通がきくのは驚きです。
25mm F1.2 PROの持つ描写特性もまた、露出に粘りをもたらしているのかもしれません。
OM-D E-M1 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.2 PRO
(F1.2 SS1/8000 ISO200)
こちらもシャドーを持ち上げたあとの写真にはなりますが、
小さな旅の最後に綺麗な夕焼けがみれました。
ここからは余談ですが、私にはどのレンズもできるだけ開放で撮影したいという信条があります。
どのレンズでも、絞れば大なり小なり描写性能は開放と比較し向上しますが、
真にレンズの描写特性を体現するのは開放における描写と言えるはずです。
故に、開放における描写を愛せるレンズであるかどうかが、撮影者にとって肝要だと感じます。
そういった点から言えば、当レンズは非常に好みでした。
M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PROの描写を通して、
優しく美しい世界のかけらに触れた1日でした。
↓今回使用した機材はこちら↓