
【OM SYSTEM】今、語りたい。マイクロフォーサーズの魅力~OM-5×M.ZUIKO DIGITAL ED14-150mm F4.0-5.6 II~
マイクロフォーサーズカメラ。
「センサーが小さい=写りの精度が低い」?
「フルサイズカメラと比べてボケにくい」?
そんなことはありません!
様々なメーカーから多くのカメラが発売されている今だからこそお伝えしたい、
マイクロフォーサーズの魅力。
多種多様なボディとレンズのラインナップからぜひ使っていただきたいおススメの組み合わせをご紹介いたします。
今回ご紹介する組み合わせは「OM-5 14-150mm II レンズキット(OM-5×M.ZUIKO DIGITAL ED14-150mm F4.0-5.6 II)」です。
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今回撮影する機材を選定した際、なぜか最初に「キットレンズ」という言葉が頭に浮かびました。
「キットレンズ」
久々にその言葉を口にすると、懐かしさとともに安心感が思い出されます。
カメラを始めたばかりの頃、「遠くのものも近くのものも全部きれいに撮れるものがいい」、「しっかり写って、重くなくて持ち運びやすいものがいい」という要求にしっかりと答えてくれていた記憶が蘇ってきたのです。
あれから10年以上たった今だからこそわかりますが、たくさんの相反するリクエストに答えるのは容易ではありません。
それこそ2.8通しズームや大口径単焦点にはできないことができる、なくてはならないカテゴリのレンズだと思います。
今回はそんな「キットレンズ」たちの中でもかなり高性能な、OM SYSTEMのED14-150mm F4.0-5.6 IIをOM-5に組み合わせた「OM-5 14-150mm II レンズキット」のお話です。
少しだけ構図が傾いてしまいましたが、仕上がった写真に嫌な歪みがなくすっきりとしています。
今回はキットでの撮影という事もあり、可能な限りシンプルに「撮りたい!」と思ったものを撮影するようにしてみたので撮って出しでこの仕上がりは大満足です。
暖かな色味や、柔らかい光の回り方も魅力的です。
街を歩けばちょうど見頃の河津桜が。
無機質なビル街に彩を添えてくれる、最高の被写体です。
前ボケに使えそうな手摺を見つけたら、あとはもう感覚でフレーミング。
ピント面はシャープに、ボケは柔らかく・・・。
基本に忠実で、だからこそ難しいことを難なくやってのけました。
レンズもそうですが、もちろんボディも負けていません。
見やすいライブビューのおかげで、街灯を下からのぞくようなシーンでも構図が作りやすく助かりました。
大胆に露出を切り詰めたおかげで、背景の空はまるで宇宙のよう。
すこしばかりバンディングノイズが出てしまいましたが、これくらいであれば目立ちません。
まだまだ歩いてみましょう。
歩けば歩いただけ被写体に出会えるのが東京のいいところ。
撮りたいものが芋づる式に増えていきます。
そんな時お供のボディ・レンズが軽ければ、その分だけ遠くまで足を延ばせるわけで、今回のOM-5 14-150mm II レンズキットはまさにうってつけと言えるでしょう。
何なら小雨もパラついていましたが、強力な防塵防滴性能の前では取るに足らない些細なこと。
キットの状態で防塵防滴というのは素晴らしく魅力的です。
バンディングノイズが少ないなら高感度にも強いかも!?と気を良くしてISO1600に上げてみたのがこちら。少し荒れが目立ちますが十分実用的です。
倍々方式でISO3200まで上げてみました。
バリアングルモニターを駆使して地面すれすれに構えています。とはいえカメラが地面につくのは嫌なので、少しだけ浮かせてホールド。
中腰でこんなことが出来るのも小型軽量なセットならではと感じます。
普段使用している大型のフルサイズ機では短時間でも腰にきますので、やはり軽さは正義なのだと心から納得しました。
前ボケ以外にはしっかりピントを合わせたかったため、しっかり絞ってf8で撮影しました。
その結果とうとうISOは6400まで上昇したわけですが、それによるディテールの崩壊を感じさせません。
常々思っていたのですが、マイクロフォーサーズ機はシャープネスのかけ方が上手いため解像感が高く見えます。
色ノイズ・輝度ノイズ共に目立ってくる高感度ですらこの写り。
暗所での撮影が多い方にも安心してお勧めできます。
とはいえ少しでもノイズ感を抑えたい時には低感度で撮るのがセオリー。
その際には強力なボディ内手振れ補正がしっかりアシストしてくれます。
風に揺れる桜の花をAFで追いかけてみました。
望遠端を使用した為、35mm換算で300mm相当の画角になっています。
強風と呼んで差し支えないほどの風でしたのでフレームインさせるのも一苦労でしたが、ハイスピードイメージャAFはバッチリと捉えてくれました。
最後は少し前に撮影した写真です。
昨年12月8日におうし座で衝を迎えた木製を、ガリレオ衛星と共に写してみました。
使用したレンズはM.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II です。
望遠端を使用した為35mm換算で600mmとなるので、さすがに手もちでは不可能です。
そこでVixenのポータブル赤道儀である「星空雲台 ポラリエ」を使用し、4秒露光してみました。
f値の問題で星空AFは使えませんでしたが、何とかお目当ての星を撮ることが出来ました。
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今回久しぶりにOM-5を使用して、「ああ、やっぱりいいな」と感じました。
M.ZUIKO DIGITAL ED14-150mm F4.0-5.6 IIもキットレンズのレベルを超えていると感じましたし、人気があるのも納得です。
結果的にマクロフォーサーズ機があまり得意ではないと言われるシーン(暗所・ボケなど)を重点的に撮ってしまいましたが、最後までそこが気になることはありませんでした。
しっかりした基本性能をベースに、最新機OM-3も発売し盛り上がりを見せているマイクロフォーサーズ。
これからも目が離せません。