4月に入り暖かな春本番と思いきや、意外と晴れ間の日が少ない関東の空模様。
この日も、厚い雲と降ったりやんだりの雨で、麗らかな春とは言い難い天候。
今回訪れたのは、東京都中央区にある浜離宮恩賜庭園。
江戸時代に造られ、将軍家の別邸として浜御殿と称され、維新後には宮内省の管轄となった歴史ある庭園です。
現在は東京都の管理下にあり、近代的な汐留の高層ビル群に囲まれながら古き歴史と文化、そして自然を感じることのできる場所です。
日本庭園らしく、松を中心とした樹木が多く植えられ、つつじなどの四季の花々が色を添える庭園のすぐ隣にはにビルがそびえ立ちます。
こちらは、およそ300年前に植えられたといわれる「三百年の松」で、都内最大級の黒松だそうです。太い枝が縦横に低く伸びて堂々とした姿を誇っています。
園内の休憩所には広い庭園を散策中に一休みされる方も多く、そこから見る景色は、どちらを見ても美しい庭園景色が望めます。
桜の時期は過ぎてしまいましたが、ところどころに残り桜が点在しています。緑の中にポツンとある桜色が良いアクセントとなり、日本庭園と桜の組み合わせはやはり絵になります。
この庭園には歴代の将軍たちが景色を楽しみながら食事をしたり、鷹狩の際に休憩所として使用した「御茶屋」が4つ残っています。その一つ「中島の御茶屋」は大きな潮入の池の真ん中にある小島に建っています。潮入の池は海水を引き入れて作られた池で、潮の干満で景色の変化を楽しむことができる江戸時代としてはすごい技術に感じられます。
今回、視界の広い庭園ということで画面の広い単焦点「M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0」を使用しました。画面全域でシャープな描写が可能なので、木々や建物の陰影もはっきり表現できて奥行のある写真を撮ることもできます。
足を止めていろいろな距離の撮影を楽しめるズームレンズもいいですが、自ら動いてレイアウトを決める単焦点はまさに撮り歩きを体現できます。
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