連載中の「カメラを愉しむ」vol.89は「新緑の軽井沢で小型・軽量のミラーレス一眼 Panasonic LUMIX DC-G100 を試す」をご紹介いたします。
今回セレクトしたカメラ機材は、Vlog撮影の幅を広げる充実の動画性能と20.3M Live MOS センサー搭載で優れたスチル性能を誇る「LUMIX DC-G100」と美しいボケ味で被写体を印象的に捉えることができる大口径・中望遠レンズ「LUMIX G 42.5mm F1.7 ASPH. POWER O.I.S.」の組み合わせ。
VLOGカメラとしての知名度は高いものの、静止画撮影での話題が意外と少ないこのカメラ。動画も静止画も1台でこなしたい欲張りな筆者、85mm相当の中望遠レンズ1本勝負で新緑の軽井沢撮影に行ってまいりました。
5月頭にも関わらず、東京都内ではもうすでに夏日。高速のインターチェンジを降り、旧碓氷峠からワインディングロードを走っていくと空気が澄んでくるのがよくわかります。新緑が太陽に照らされて鮮やかに風景を彩る。車のサイドウィンドゥに美しく映り込むその光景を中望遠レンズで撮影しました。
今回ご紹介しているミラーレス一眼カメラ「Panasonic LUMIX DC-G100」は、現行モデル「Panasonic LUMIX DC-G100D」の先代モデルとなり2020年に発売されました。
価格面でもお手頃で、電子ビューファインダーも備えていることからスマートフォンからのステップアップとしてはじめての一眼ミラーレスカメラとして選ばれる方も多い機種。
標準ズームレンズでもある「LUMIX G VARIO12-32mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA O.I.S.」での作例をお勧めする記事が多いとは思いますが、カメラ専門店として『ほかの人とは違う映え写真がかんたんに撮りたい!』という声にお応えすべくマニアックな組み合わせでご紹介しております。
青い空、そして太陽が注がれる新緑はなんともイキイキとしているではありませんか。中望遠レンズならではの圧縮効果がなければこのような表現はなかなかできません。伝えたいモノを「コレ!」と決めてファインダーを覗くのがまた愉しいレンズなのです。
レンズ構成は非球面レンズを含む8群10枚を採用。球面収差や歪曲収差、さらには色収差の発生を効果的に防ぎ、被写体の輪郭にじみのない立体感のある描写を実現しています。絞り値をF2.8に設定し撮影しておりますが、素直なボケ味と被写体の立体感は単焦点レンズならではでしょう。
中望遠レンズ1本で撮影に行くと良いことばかりではありません。旅先で「建物全体を写したい」というときはこんなはずじゃなかった!と言いたくなるほど、建物の一部分しか撮影できない悔しい思いをすることもあります。「そこも魅力のひとつ」と割り切れる方はこの1本で出かけるとよいでしょう。やっぱり建物はしっかり全体を写したいという方は広角ズームレンズなどをバッグにしのばせておくことをお勧めいたします。
少し小腹が空いてきましたので森の中でランチとしましょう。本レンズの商品キャッチコピーのひとつに「印象的なクローズアップ撮影が楽しめる、最短撮影距離 31cm」ともありましたが、テーブルフォトも自由自在です。想像を超えた扱いやすさに驚きます。
タコライスを注文、タコスチップスにピントを合わせましたが絞りはF2.8でこのくらいのボケ感です。タコスのカリカリ感とレタスの新鮮さを演出したかったのでF2.8をセレクトしましたが、全体的にお料理を見せたいならF5.6程度まで絞るとよいでしょう。
筆者のPanasonic LUMIX遍歴は、初代マイクロフォーサーズの「GF1」からスタート。「GF1」「GX7シリーズ」「GM1/5」「GF9」と愛用してきた中で、他のメーカー製品と比べると被写体によってホワイトバランスの安定性に不満を抱いておりました。今回、本カメラボディを使用して驚いたことは設定変更しなくてもちょうど良い色温度で撮影できること。面倒な設定変更をしなくてもシャッターを切るだけで思い通りの表現ができるのはとても助かります。
ショーウィンドゥやガラスの映り込みなどを撮影すると、レンズが持つ本来の特性。表現の違いがよくあらわれるシーンだとおもいます。Panasonicのレンズに共通して言えることではありますが、透明感があってヌケが良く気持ちが良い写りをしてくれます。窓枠やカーテンの立体感、質感も目で見たままに捉えてくれるのはさすがの一言。
気が付けば撮影に熱中して時を忘れるほどの愉しさ。水分補給ということで長野県で採れたリンゴをその場でジュースに、はちみつも一緒に提供されました。このはちみつが非常にコダワリのある逸品で、梅の花と藤の花から採れるはちみつとのこと。口に含めた瞬間 ホワッと広がる花のかおり。カメラと同じではちみつの世界も奥が深いのだなと。
最新モデルの「LUMIX DC-G100D」か2020年発売の「LUMIX DC-G100」と機材選びに迷われる方も多いと思いますが、大きなリファインポイントとして最新モデルは「約236万ドットのよりキレイなファインダー」になったこと、「USBポートがmicro-BからType-C」に変更となったことが大きな違いです。この点が気にならなければどちらをお選びいただいても納得のいく描写を存分にお愉しみいただけると思います。
普段とは違う一枚を!大口径・中望遠レンズ「LUMIX G 42.5mm F1.7 ASPH. POWER O.I.S.」を装着して撮影旅に出てみてはいかがでしょうか。
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