【PENTAX】K-3 Mark III × HD DA16-85mm F3.5-5.6ED DC WR ー公園散歩ー
K-3 IIIが4月23日に発売されて早半年、当初はボディ単体とボディ+バッテリーグリップがセットのプレミアムキットが台数限定で販売開始されましたが、9月18日に標準ズームレンズがついた特別キットが登場しました。
セットに付属される“HD DA16-85mm F3.5-5.6ED DC WR”は、2014年11月に発売されたHDコーティングを採用した標準ズームレンズ。
フルサイズ(35mm判)換算をすると24-127.5mm相当にあたる広い画角をカバーする高倍率ズームで日常使いに便利な1本です。
K-3 IIIでカメラデビューをしようと思っている方には、最初の1本におすすめな組み合わせでもあります。
さっそくこの特別キットを持ち出して、日頃の運動不足を解消するべく公園散歩に出掛けてきました。
この日はあいにくの曇り空で少し雨が降り出しそうな天気でしたが、たまには訪れたことのない少し場所の離れた公園へ行ってみようと思い、バスに乗って目的地となる公園へ訪れました。
公園内に生い茂る木々の中を歩いていたら蜘蛛の巣が顔に引っかかってしまい、ひとりで冒険気分に浸ってしまいました。
蜘蛛の巣を払い退け、上空に顔を向けると青々とした葉っぱ同士が何十にも重なり合い、綺麗に透き通っていました。
ピクチャーモードは“雅(MIYABI)”に設定。赤・緑・青の3原色が印象的な仕上がりとなり、日本の四季折々の風景を瑞々しく表現できるというモードです。
ペンタックスのこだわりの色彩表現のなかで、特に自然風景の緑系統の発色のよさは、撮影する側としても見る側としても心地よさがあります。
さらに奥へ散策を進めると今度は蜘蛛の巣に絡まる枯葉が風に揺られていました。
木の幹から伸びる1本の糸は細いのにどことなくしなやかさを感じます。
木々に囲まれた背景はまるで単焦点レンズで撮影したかのような綺麗なボケ味が表現されました。
ここまでボケ具合を楽しめるズームレンズはかなり重宝します。
地面に目を向けると、どんぐりがころころと転がっていました。
かわいらしい帽子も落ちています。
指で拾うとさらさらとした手触り、つやっとした質感もナチュラルに表現されました。
いよいよ雲行きが怪しくなってきたな…と思っていたら小雨がパラパラと降り始めたため、早々に帰宅することに。
このカメラとレンズは防滴構造となっているため、突然の雨に降られても安心感があります。
日を改めて別日の夜、仕事終わりに夜の顔を覗かせる朝顔を撮影しました。
花びらが萎んですやすやとお休み中…。
このときのISO感度は3200に設定しております。
翌日の朝、同じ場所を観察しに行くと目を覚ました朝顔がきれいに開花していました。
ここからピクチャーモードは“ほのか”に設定。ハイキーかつローコントラストで、彩度を抑えたカスタムイメージとなります。
すっきりとしていて爽やかな色合いが、早朝の撮影にぴったりなモードです。
ふんわりと優しい仕上がりをモニターで確認し、朝から元気な気持ちになりました。
本レンズの最短撮影距離は0.35mで接写のような撮影も楽しめます。
そして単焦点レンズ並みに被写界深度が浅く柔らかいボケ味がここでも発揮されました。
絞り開放で被写体の周囲をボケボケに暈した写真が好きなわたしにとって、ズームレンズでここまで撮れたら大満足です。
気になる重量はカメラが約820g(バッテリー、SDカードを含む)、レンズが約488gで合計すると1308g相当になります。
1.5kgに満たない重さで幅広い撮影シーンをカバーできることを考えると、日常使いだけではなく旅行時などにも複数の交換レンズを持たずして撮影することができるポテンシャルの高さがひしひしと伝わってきます。
K-3 IIIはAPS-Cサイズの裏面照射型有効2573万画素CMOSセンサーを搭載したローパスフィルターレスとなっており、ペンタックスらしい発色や絵づくりを高解像で堪能することができます。
特に自然風景を撮影するときにその威力を発揮するのではないでしょうか。
さらに視野率100%の光学ファインダーは、実際に覗いてみると明るいファインダースクリーンでピントの山が掴みやすいのも魅力のひとつです。
今回登場した作例の中で、それこそピントの山が掴みにくそうな被写界深度が浅い写真でも快適に撮影することができました。
皆様にもぜひこの特別キットを手にとっていただきたいです。