【RICOH】旅カメラの条件「GRII」
連載中の「カメラを愉しむvol.36」は、『旅カメラの条件「RICOH GRII」』をご紹介いたします。
私がリコーのGRシリーズを使い始めて何年が経つことでしょう。特に歴代GRシリーズの中でも「GR」「GRII」は私のGR人生の中で最も好きな機種です。
バッテリーやメモリーカードを入れた状態でも「約250g」程度のとても軽いボディに、「GRレンズ 18.3mm F2.8」の高性能なレンズに「APS-C 有効約1620万画素センサー」を搭載しているわけですから描写が悪いはずありません。
しかし、かつての小さなセンサーサイズのGRに親しみを持っていた方にはスナップシューターとして少し使いにくさを感じた方も多いでしょう。その理由として上げられるのは「センサーサイズの大型化」に伴い「ピントの精度」が求められるようになりました。センサーの小さなGRではピントも気にせずカメラを片手にシャッターを切るだけで、バシッとピントの決まった作品が撮影できましたが、大型化されたGRはそうはいかず「ピンボケ写真」を沢山撮影してしまう事となります。オートフォーカスの速度も当時としても少しゆっくりとした動きだったのを思い出します。
もちろん現行モデルの「GR III」はこの世代の不満点がすべて改善された素晴らしいカメラですが、発売日に「GR III」を購入して翌日に売却・・・なんと「GR II」を買い戻したのです。
「GR III」はもう文句が無いくらい完璧!しかし少し癖が強いほうが私の性に合っていたのです。高倉健さんの銘フレーズで『自分、不器用ですから・・・』その不器用さが可愛くてたまらない・・・
さて、新緑と美しい青!ここはいったい何をする場所でしょうか?ひとまず美味しいパンを買ってまいりました。
実は足湯をしながら、おいしいパンを食べることのできるお店。片手にパンのトレー、片手に一眼レフで撮影は困難を極めますが「軽快高画質」なGRはスマホで撮影するのと同じくらい簡単に撮影することが出来ます。
少し前の写真ですが、またこの頃のように気軽に旅に行ける日がくることを願います。青く澄んだ空、「GR」「GR II」の画作りは実にニュートラル。
現行の「GR III」はホワイトバランスや露出精度、ピント精度何をとっても完璧!
画作りは少し今風の少し引き締まった雰囲気になっています。
しかし私は「GR」「GR II」の極めてフラットな表現が大好きです。
このようなガラス面の透明度や背景の優しいボケ味も先代モデルに搭載されたレンズの方が私の好みでした。
せっかくなので牧場に寄りソフトクリームを頂きます。
写真は・・・撮り忘れました。ハイ。
山を越え海を眺めます。さぁ私は何をしながらこの風景の撮影をしているでしょう。
正解は「足湯」です。本日2度目です。
この様なシーンでも気軽に撮れるコンパクトカメラは魅力的です。但し防塵防滴機能はありませんので取り扱いには注意しましょう。
さて日も暮れてまいりました。敢えて今回の記事にはブルー系の写真を多く採用しましたが、このカメラの癖はお分かりいただけましたでしょうか。
さっとすべての写真を見比べてみてください。
露出云々の違いも勿論ありますが、「GR」から「GR II」になりホワイトバランス性能が大幅に改善されましたがやはり癖が強い。同じ場所で3枚シャッターを切ってもその3枚の色味が全然違うという事もしばしば。
しかしセッティングが当たった時、絵がバシッと決まった時の画力はもうこのカメラでしか撮れない。このレンズでしか撮れない。そんな一枚に仕上がります。
一癖を使いこなしたい方はぜひ一度手に入れてみてください。ハマる人には限りなくハマる。家宝になる1台です。