【RICOH】GR IIIxでポジフィルム動画を撮る
最強のスナップシューターとして巷で勇名をはせているRICOH GR Ⅲシリーズですが、実は動画機としてもなかなか面白い機種だったりします。
今回は40mmのレンズでよりスナップしやすくなったGR IIIxと、撮影モード「ポジフィルム」で撮影してみました。
皆様、ポジフィルムはご存知でしょうか。
よくフィルムと言われる物の大半がネガフィルムというもので、撮影した写真の色味が反対(ネガティブ)になっていることからネガフィルムと言われます。
ポジフィルムは反対に見たままの色味が残りますので、かつてはスライドショーなどの学術的な用途に使用されていました。
ポジフィルムはリバーサルとも呼ばれ、マウント仕上げを行えばまるで景色をそのまま閉じ込めた宝石のようでもあります。
ネガフィルムに比べ高価であったりラチチュード(ダイナミックレンジ)が狭い為露出がシビアになったりしますが、一度リバーサルで撮影してしまうと虜になる事必至。
筆者もKodak Ektachrome E100を一度使ってからその色味の虜になり、ここぞ!という時はE100を使用しています。
Kodak Ektachrome E100の作例はこちらからご覧ください。
そんな贅沢なポジフィルム調で撮影した動画を是非ご覧ください。
まだ雪の残る道路を車が颯爽と駆け抜けていきます。
木の色味や質感からどことなく漂う優しいフィルムライクな雰囲気、RICOH、”ウマい”です。
次のカットでもそうですが、石の白の表現が個人的に大好きです。
もう少し露出を上げたら白飛びしそうな、そんなポジらしさが出ていると思います。
普段は50mmを好んで使っている筆者ですが、40mmは肩肘張らずに使える非常に心地よい画角だなと感じました。
35mmよりは狭く50mmよりは広く、両者のいいとこ取りのようでもあります。
水面や石の玉ボケが非常に美しく、レンズ性能の良さを感じさせてくれます。
この突き抜けるような深い深い青色、本当に美しいです。
ポジフィルムで撮影した青空の写真は他の何とも違う独特の色味を持っていますが、それを忠実に再現していると思います。
湯気の質感をしっかりと表現してくれました。
ポケットサイズのスナップシューターGR IIIx、コンパクトで非常に使い易いながらも確かな描写力をもっています。
最後に、ポジフィルムの他にも面白い撮影モードがありますのでご紹介いたします。
ポジフィルムモード。
深い青色が素敵です。
ブリーチバイパスモード。
「銀残し」と言われる技法を用いたような全体的に彩度が低くコントラストは高めです。
クロスプロセスモード。
クロスプロセス(クロス現像)とはポジフィルムをカラーネガの現像液で現像する手法です。
本来指定された方法とは違う現像液を使うことで独特な色味が出たり、その時々により色味が変わるため予測のできないところが人気です。
上記のようなフィルムライクな撮影モードもおすすめですので、ぜひお試しください。