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【Rollei】お散歩ローライ(ときどき、旅行) ④海とまぐろとローライと〈前編〉

【Rollei】お散歩ローライ(ときどき、旅行) ④海とまぐろとローライと〈前編〉

2年前のちょうど今頃、神奈川県三浦市の城ヶ島にプチ旅行しました。
以前から気になっていた、京浜急行電鉄で出している「みさきまぐろきっぷ」を利用してのお出掛けです。
特に制限は出ていませんでしたが、まだ遠出は控えていた時期。幸い自宅から出発地品川駅までは近く、そこからは電車1本で目的地の三崎口駅まで行けるので久々のお出掛けを計画しました。
ところが、私より輪をかけて慎重派の妻は「電車乗るのはちょっと…」と賛同してくれず。
旅行前日にも誘ったのですが、答えはノー。仕方ない今回は寂しく一人旅です。
「ちょっと、何かうれしそうじゃない?」
「え、そんなことないよ。そう、行かないかぁ、残念だなぁ…」
「…………」
というわけで、久々の一人旅です。

お伴のカメラは「ローライフレックス 3.5E2(クセノタール)」。

二眼レフカメラの代表格とも言えるローライ。
その最高傑作と称されるのが「ローライフレックス 3.5F」と「ローライフレックス 2.8F」。今回の「ローライフレックス 3.5E」はその一つ前のモデル。3.5E2はその二世代目に当たります。(3.5E3まで存在します。)
Fのように絞り・シャッター速度ダイヤルに連動した露出計が付いていないなど、細かな相違点はありますが基本性能は全く同じ。Fよりも中古価格が格段にお安く、購入検討の余地ありのカメラです。

ご存知の方も多いと思いますが、3.5シリーズ・2.8シリーズともに搭載レンズとして、カール・ツァイス社のプラナーとシュナイダー社のクセノタールの2種類があります。
それぞれの描写の違いは… 正直なところ、同じ条件で撮り較べてもはっきり判るような違いを見つけるのは難しかったりします。
昔からよく言われているのは、「プラナーは人物撮影向き、クセノタールは風景撮影向き」ということ。肌の描写がプラナーの方がより柔らかく表現され、風景などを撮るとクセノタールの方がより歪みが少ないとされています。
今回は同行者もいないし、風景撮影向きのクセノタールで。…なんていうのは後付けで、日頃は使い分けを意識せず、その時の気分でそれぞれ持ち出しています。

本当は颯爽と二眼レフ一台で旅に出たいのですが、小心者の私はついついサブカメラ(押さえ)としてミラーレス一眼機もバッグに入れてしまいます。そしてウエストポーチには愛機を撮影(ついでに自撮りも少々)するためのコンパクト系のデジカメを。 …えぇ、重装備です。

多少雲はありますが、気持ちのいい青空が広がる穏やかな日でした。
京浜急行線の品川駅を午前10時くらいに出る快特電車で、乗り換えることなく三崎口駅に着いたのは11時過ぎ。1時間ちょっとの行程でした。
駅を出るとちょっと暑いくらいの日差し。12月なんだけど… と思いながら振り向くと、
「三崎マグロ駅」の文字が… いやがうえにもマグロに期待してしまいます。
目的地の城ヶ島まではバスで30分弱。その前に三崎港に寄りマグロをいただきましょう。

今回の「みさきまぐろきっぷ」は、三崎口駅までの往復切符、三崎口一帯のバスの周遊券、地域のお食事処で使える「まぐろまんぷく券」、それにレジャー施設の利用かお土産か1つ選べる「三浦・三崎おもひで券」で成り立っています。

三崎港に降り立ったのは、ちょうどお昼時。ですが、それほど観光客は多くなく、何か閑散とした雰囲気。まぁ、12月ですし、時期が時期でしたので…おかげで昼食も並ぶ心配もなく、さて何処にしよう。
リーフレットの写真をあれこれ較べ、ここかなというところを地図で探すと、何と目の前でした。
いざ、入店。「まぐろまんぷく券」を提示し、待つことしばし。
まぐろ丼! あ、ビールは定番(?)のオプションです。
カタログの写真とちょっと違うような… 丼の底がちょっと浅いような…
いえいえ、いいんです。三崎に来てまぐろを食す。これがしたかったんですから。

食後の余韻に浸っていると、数席離れた年配のご夫婦の楽しそうな会話が…
「来ればよかったのに…」今日の相棒のローライに愚痴ったりします。 …って、いけない、まだローライで何も撮ってなかった!

店を出て、目の前の漁港の様子をパチリ。
Rolleiflex3.5E2(Schneider-Kreuznach Xenotar75mmF3.5) FUJIFILM PRO160NS 以下、同じ。
少しオーバー目に撮ったせいか、なんとも淡い色合いになりました。それにしても、穏やか。風もなく、港とはいえ、波も全くたっていません。

Rolleiflex3.5E2(Schneider-Kreuznach Xenotar75mmF3.5)

三崎港から再びバスに乗り、城ヶ島大橋を渡ってしばらく行くと終点城ヶ島。
とりあえず海岸に出てみようと歩いていると、城ヶ島灯台への入口を発見。

Rolleiflex3.5E2(Schneider-Kreuznach Xenotar75mmF3.5)
…って、かなり草生えてますが、いいのかな。

階段を上まで昇ると、奥に青空の下に佇む白い灯台。手前にはこれまた白いギリシアの神殿が… んっ?

Rolleiflex3.5E2(Schneider-Kreuznach Xenotar75mmF3.5)

Rolleiflex3.5E2(Schneider-Kreuznach Xenotar75mmF3.5)
何かエーゲ海の風景でも模しているのでしょうか? コンセプトがよく分かりません…

奥に進み灯台と対峙します。 …思ったより小ぶりでした。
Rolleiflex3.5E2(Schneider-Kreuznach Xenotar75mmF3.5)
真っ青な空に映える真っ白な灯台。 …なるほど、エーゲ海…… なのかな?

丘を下り少し歩くと。いよいよ眼前に城ヶ島の海岸が広がります。
とにかく広々とした風景、残念ながら35㎜判換算で42mm相当の画角になるローライのレンズでは全貌を収めることはできません。

Rolleiflex3.5E2(Schneider-Kreuznach Xenotar75mmF3.5)

Rolleiflex3.5E2(Schneider-Kreuznach Xenotar75mmF3.5)

私のローライのファインダースクリーンにはグリッド(格子・方眼)が入っています。
その線を目安にし、慎重に水平線が傾いてしまうのを防ぎながらの撮影。スクエアの画面では、ちょっとの水平線の傾きも結構気になります。
…それにしても大きなスクリーンに映し出される情景のなんと美しいこと! まるで映画のワンシーンを見ているよう、思わず見入ってしまいます。
そう、これこそローライで撮影する醍醐味の一つと言えます。

一人悦に浸りながら海岸を散策。干潮の時間帯なのか、広がる岩場には無数の磯だまりが。
覗き込むとあちこちに小魚やカニが見られます。磯遊びに持ってこい、ついつい時間を忘れてしまいます。

Rolleiflex3.5E2(Schneider-Kreuznach Xenotar75mmF3.5)

さらに歩いていて気になるのが、岩場の模様。海岸一帯に見られます。

Rolleiflex3.5E2(Schneider-Kreuznach Xenotar75mmF3.5)
学生時代、理系科目は苦手で地学もあまり熱心に学んできませんでした。 …後悔、どんなに素人でも目の前に現れている模様が、この海岸を形作っている地層の一部であり、写真のように斜めになっていたりするのは激しい地殻変動で大地が隆起したため… くらいは分かるのですが、はたしてこれが何ていう鉱物で何年前のことか… もっと勉強しておけばよかった!

城ヶ島の広い海岸をうろうろする、クラシカルな二眼レフカメラを首から下げたオジサンが一人。
…さて、次の目的地は。
来る前に見ていたガイドによると、確かこの先に「馬の背洞門」という名勝地が。一番気になっていた所です。

あっちの方角だよね…
Rolleiflex3.5E2(Schneider-Kreuznach Xenotar75mmF3.5)
よく見ると、水平線の中央やや左に何やら穴が… そうそう、あれあれって、遠いな…
肉眼でもかなりの距離があることが分かります。さらに眼前にはゴツゴツした岩場の広がる海岸…
この海岸を歩いていけっていうの、いや、無理でしょう。足場は悪いし、先ほどから12月とは思えない暑いくらいの日差しが背中を焼いています。
さらに天気が良いにもかかわらず周囲に見える人はまばら。
足を滑らし岩場に嵌ったうえ、潮が満ちてきたりしたら… 「遭難するね」心の声が警鐘を鳴らします。
でも、ここまで来たのだから見にいきたいし…

岩場に佇むオジサンが一人… さて、どうする⁈
(後編に続く)

レトロなフォルムが人気の二眼レフカメラ。こちらからお選びいただけます。

 

 


 

 


よりシンプルでお手頃価格のローライコードもございます。

 

 


今回使用したフィルムは生産を終了しています。カラーネガフィルムなら、こちらがおススメ!


より発色の鮮やかなリバーサルフィルムもございます。

[ Category:etc. | 掲載日時:22年12月18日 17時30分 ]

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