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【SONY】α7Ⅳ×Art 35mm F1.4 DG DN

Beyond basic「次代の、新基準へ」———。

新たなベーシックモデルとして登場したSONYのα7Ⅳ。
ベーシックモデルとしては素晴らしく人気を博したα7Ⅲの発売から三年半の月日が過ぎ、SONYのベーシックはどのように変わったのでしょうか。

今回、我々Map CameraのSONYコーナー担当スタッフが各々好きなレンズとα7Ⅳを組み合わせて撮影をしてきましたので
それらを作例と共にご紹介出来たらと思います。

 

原点進化 新生”Art 35mm F1.4 ” ———。

2012年に登場したArtラインの原点であるArt 35mm F1.4 DG HSM ———。
本レンズは原点である35mmをミラーレスに最適な専用設計をし新たに再構築したレンズと言われています。

今回は新生Artレンズの使用感を作例を交えてご紹介出来たらと思います。


2021年5月に発売された本レンズ。
ミラーレス専用設計=小型化・軽量化がスタンダードである中、本レンズは約650gと昨今の単焦点レンズとしては少し重ため、大きめな設計で発売されました。
というのもArtラインのメインコンセプトである「光学性能優先」という設計の元で作られた為、従来のレンズと大きさはさほど変わらないのですが光学性能やレンズ構成は一から見直され軸上色収差の補正やフレア・ゴーストの発生を大幅に抑えることが出来るように新たに開発されました。

絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/6400秒 / ISO:100 / 焦点距離:35mm

今回はそんな新たなArtの35mmをα7Ⅳと組み合わせてポートレート撮影を行いました。
まずハンドリングをして一番に感じたのは持ちやすさ。カメラを右で持ち、左でレンズを持つと丁度いい重量感だと感じました。またグリップの深いα7Ⅳであれば、一般的にフロントヘビー気味になってしまう大口径単焦点でも片手で構えて撮影する上で、特に扱い辛さは感じませんでした。

絞り:F1.6 / シャッタースピード:1/8000秒 / ISO:100 / 焦点距離:35mm

大口径レンズの開放側だと描写が甘くなるのは致し方ないと思って背景のボケ感優先で撮影をしているのですが、このレンズは開放付近からかなりシャープで比較用に絞って撮影する事を忘れてしまうほどでした。

絞り:F1.4 / シャッタースピード:1/8000秒 / ISO:100 / 焦点距離:35mm

個人的に今回のお気に入りの一枚です。
ピントはシャープでありながら、硬すぎない描写が女性を撮影するポートレートにはピッタリなレンズだと感じました。
標準の35mmでありながらF1.4なので手前の眼にピントを取ると奥の眼は少しアウトフォーカスし始めており大口径単焦点の醍醐味を味わえました。
周辺を確認しても目立ったフリンジや色収差は無くこのレンズがArtレンズである事を再認識させてくれます。

絞り:F1.6 / シャッタースピード:1/8000秒 / ISO:100 / 焦点距離:35mm

晴天でピーカンなのが相まって全体的にあっさりとした印象の写真をこのレンズは多く写し出してくれます、筆者個人の感想としては使い勝手のいい癖のない色味であると感じました。
同一焦点距離のSEL35F14GMでもポートレート撮影をしたのですが、そちらでは癖がないのは同じですが比較的はっきりとした発色が見られたのでレンズでここまで差が出るのはカメラって奥が深いなぁ…と改めて思わせてくれる撮影でした。

絞り:F1.6 / シャッタースピード:1/5000秒 / ISO:100 / 焦点距離:35mm

最後に少し色味をレタッチしてみました。
元々C-PLやNDを持ち合わせていない状態での撮影だったので現像でプロファイルを当てて全体的に少し彩度を上げているのですが、あっさりした発色のおかげで色味の調整ももの凄くスムーズでやりやすいと感じました。この辺はα7Ⅳの新しいセンサーの発色が自然になっていることも要因としてありそうです。

レンズプロファイルによる補正あり

レンズプロファイルによる補正なし

このArtレンズのおいて唯一のデメリットが中央部から樽型の歪みが出る事です。このレンズの事を調べた時にデメリットとして真っ先に出てくるのがこの歪みの話。
しかしこの海の写真を見る限りもの凄く顕著に出ているものではないことが分かります。実際に並べてもよく見ないと分からないレベルです。

プロファイル補正無しの写真を50%の不透明度にて透過させた写真

透過させて比較してみた写真がコチラ。少しでも分かりやすくしようと思い補正無し方の色を赤くしてあります。
手前側の波の辺りが一番分かりやすいのではないでしょうか?しかしここまでしないと分からないのは、筆者にとって気にならないのに等しいと感じました。

いかがでしょうか?
RAW特有のデメリットも撮り方や被写体によっては特段気にならないこともありますし、現像時レンズプロファイルを当てて修正かけることが出来ます(※Lightroom10.3/CameraRAW13.3以上でサポート)
今回のポートレート作例においては一応全てプロファイルを当てて現像を行っています。現像後にプロファイルの有無の比較写真を作成したのですが正直この程度なら不要だったな、と夜な夜な写真全部にプロファイルを当てる作業をしたことをちょっと後悔しました。
昨今のレンズ比較では抜群に軽いわけではないレンズですが、重量に裏打ちされた画質があることは間違いありません。それでいて10万円未満(掲載時点)で新品を購入できるのは凄く高いコスパを実現した素晴らしいレンズだと言えるのではないでしょうか?

下部リンクから記事一覧に飛べますので、是非SEL35F14GMの記事と同じ焦点距離のレンズとして比較してみてください。

[ Category:SIGMA SONY | 掲載日時:22年09月19日 17時15分 ]

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