【SONY】Eマウント用レンズ比較!広角ズーム編
皆様、レンズ選びでお困りなことはございませんか?
私も日々、レンズ選びに悩んでおります。
僭越ながら同じ画角にお悩みの皆様に、よくご質問をいただくレンズを純正やサードパーティ問わず比較しながらご紹介させていただきます。
今回はタイトルに書かせていただいた通り・・・
・SONY FE 12-24mm F4 G (2017年7月7日発売)
・SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN (2019年8月23日発売)
・SONY FE 12-24mm F2.8 GM (2020年8月7日発売)。
上記3本のレンズの比較を ①外観 ②描写比較 ③最短撮影距離 の3つに絞りご紹介させていただきます!
※当記事内の文章では、「SONY FE 12-24mm F4 G」をSONY Gレンズ。
「SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN」をSIGMAレンズ。
「SONY FE 12-24mm F2.8 GM」をSONY GMレンズ。と表記を統一させていただきます。
①外観や重さの比較
SONY Gレンズ 重さ約565g
SONY GMレンズ 重さ約847g
SIGMAレンズ 重さ約795g
写真を見ていただくと一目瞭然ですが、軽さや大きさはSONYのFE 12-24mmF4Gに軍配が上がります。
この3本はズーム域を変えてもフード(全て取り外し不可)の中で繰り出されますので、鏡胴部分や全長の長さは変わりません。
少しでも軽く、ということであればSONY Gレンズがオススメです。
②描写比較
では、それぞれの描写力の違いをワイド側、テレ側の絞り開放と、一番レンズのディテールが出やすいF8で写真を撮ってみましたので、ご覧ください。
全て絞り優先オート、ISO感度200固定で撮影しています。
ーーワイド側解放ーー
↓左上を300%拡大↓
やはり開放だけあって、四隅の描写力の差が顕著に出ています。
SIGMAレンズのはっきりとした写りに驚かされますが、SONY GMレンズの「12mm」「F2.8の開放絞り」という条件で考えるとシャープネスをだいぶ保てていると思います。
12mmと14mmの広角の差もはっきりわかります。
たった2mmの差ではございますが、12mmの画角ではビル全体を写せており、14mmでは都庁の棟の1/3程度までしか画角に収める事が出来ていません。
広い範囲を写したいのであれば12mmの画角を備えているSONYの純正2本がオススメです。
ーーワイド側F8ーー
↓左上を300%拡大↓
F8まで絞るとどのレンズも解像度も上がりました。
先程まで差が大きかったSONY Gレンズは解像度の極端な低下もなく絞りをある程度絞れる環境なら全く問題は無いように感じます。
都庁の壁の質感が分かりやすいのはSIGMAレンズという印象です。
ーーテレ側絞り開放ーー
↓左上を300%拡大↓
この比較画像では驚きを隠せませんでした。描写が甘くなりやすいテレ側ですが、間違いなくGMレンズは開放でもディテールを保っています。
ワイド時の比較ではSIGMAレンズの方が解像度が高いようにも思えましたが、同じ24mm同士の条件ではGMの方が解像されているのが分かります。
ーーテレ側F8ーー
↓左上を300%拡大↓
F8まで絞るとSIGMAレンズのレンズの解像度も格段に上がりました。テレ側の写りが良くないという事ではないようです。
SONY Gレンズの解像度が少し気になるところですが、一番端を拡大表示しているので、極端に解像度が低いという事ではございません。ご安心ください。
中心部は問題なく写っており、スナップ写真や物撮りなどのパースを生かした撮影用途でしたら、全く問題はございません。
SONY GMレンズのF2.8 とF8はほぼ違いは感じませんでした。ワイドの方が写りが綺麗なのは間違いありませんが、テレ側でもここまで解像度が一定というのは本当に驚かされます。
ここまで4パターンの隅の解像度を分析して、私自身が感じた事をまとめさせていただきます。
SIGMAのレンズは解放でもGMに負けず劣らずな素晴らしいレンズで、周辺まで高い描写力と高い解像感を感じられました。
しかし、SONYのGMレンズは12mmながらF2.8という大口径。SIGMAの14-24mmレンズより広い2mmの差を、たった50gで体現しているのはさすがGmasterと、言わざるを得ません。
ワイド時の開放では一見解像度がシグマに劣っているようにも見えましたが、GMレンズはズーム全域で高い解像度を常に維持していました。
ただし、このどちらのレンズも、重さがネックに感じられるかもしれません。
SONY GMレンズ約847g。SIGMAレンズ約795gです。広角を活かすネイチャーフォトなどをご旅先で、お出かけで、となると一気にハードルが上がります。SONY Gレンズであれば、約565gです。SONY GMレンズと比べると282gも軽量です!たとえて言うならSONYの Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZAが281gですので、単焦点1本分軽いという事に…。
価格も同じ画角のSONY GMレンズとGMとSONY Gレンズとでは新品で14万円以上の価格差があるので、気軽に持ち出したい。荷物の重さを気にしたくない。という方にピッタリです。
③最短比較
最短側の比較をご紹介させていただきます。全てマニュアルで最短に合わせて撮影しております。
最短での撮影はボケ感や被写体の大きさで、どの程度物撮り時に主体を目立たせられるかの違いが出てきます。
まずはワイド側から検証していきます。
手持ちで撮影している為、被写体の位置が若干変わってしまっています。ご了承ください。
SONYのGMレンズとGレンズではF2.8とF4の絞りの違いが分かりやすいです。
F2.8では被写界深度が浅くなり更に玉ぼけも大きくより被写体が際立ちます。
先ほど四隅の解像度を比較した際に、SONY Gレンズの解像度にご不安になられた方も多いかと思いますが、ここでは中心部のパンジーが驚くほどきれいに映っているのが分かるかと思います。
SIGMAレンズの写真をみると1つ気になることがあります。最短撮影距離は全て28cmなのに対して、なぜかシグマだけ28cm以上に寄れていました。
メーカーサイトにもLマウントの数値で統一されているので、SONYのEマウントレンズだと若干違いがあるのかもしれません。※LマウントとSIGMA fpでも合わせてみたところ、26~28cmが最も近寄れる距離でした。
14mmなので撮影倍率も影響していると思いますが、想像以上に被写体との距離が近く、驚きました。
続いてテレ側の比較です。
SONY 12-24mmF4G/24mm/F4/ISO200
24mm側で、更に被写体との距離が近くなり玉ボケに違いが出てきました。
SONY GMレンズの玉ボケは滑らかできれいです。
SIGMAレンズは解像度が高く写りが固い印象を持てます。若干ではありますが、SONY GMレンズと比べても玉ボケも硬くはっきり写っているように見えます。
テレ側もSIGMAレンズがより被写体に寄れています。倍率も3本のレンズが約0.14倍でほぼ一緒ですが、SIGMAレンズはなぜかほかの2本より接写が出来ます。
ただし、このSIGMAレンズには『ブリージング』というピント位置で画角が変わってしまう現象が多くみられるため、もしかしたらその影響で画角が少し変わってこのように見えている可能性もありますので、当ブログはレンズ選びのご参考程度にご閲覧ください。
最後までご覧いただきありがとうございました。最後に広角ズームの3本をお悩みされている方にレンズ選びのおすすめを簡単に箇条書きでまとめさせていただきます
・SONY FE 12-24mm F4 Gコンパクトで携帯性重視の方にオススメです。
・SONY FE 12-24mm F2.8GM 重さが許容できるのであれば12mmを撮影できるこのレンズは間違いありません。全画角で高解像な為、スナップやネイチャーフォトなど撮影環境を選びません。画角、解像度、1つも妥協できない!という方はぜひGmasterの称号が付いたこのレンズをお選びください。
・SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN 開放でも収差や解像度の劣化が全く気にならない素晴らしいレンズです。重さはありますが、どこを切り抜いても満足できる写りの為、気合を入れた撮影にピッタリです。