普段の生活で「日の入り」「夕焼け」はよく目にしますし、一日出かけた際には晴れていれば当然のように夕景は撮影するのですが、日が昇ってから起床する筆者はそうそう「日の出」を見かけることがありません。
そこで「日の出」を撮影しようと思い「a7III」と「FE 24-70mm F2.8 GM」、「FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS」を持って視界が開けている河川敷へ撮影に向かいました。
「日の出」を撮影する際にはポイントがいくつかあります。
まずは最も重要な「日の出時間の確認」です。
当然日の出を撮影する上で何時が日の出なのか確認しておかなければ、到着した時にはすでに空が白んでいたり、ほとんど日が昇っているということがあり得かねません。
次に重要なのは「どこから太陽が昇るのか」です。
太陽は常に真東から昇るわけではなく、季節によって方角が細かく変わっていきます。
事前に調べておいてその方角へカメラを向けてスタンバイすることが重要です。
なお、日の出の方角は「場所」を決める上でも重要です。
開けているからと安易に海や山の頂上を撮影場所に選んだとしても肝心の太陽が狙っていた方角から昇ってこなければ意味がありません。
例えば海側にカメラを向けていたとしても実際に昇ってくるのが水平線ではなく、陸側にずれていたり、それこそ海側ではなく真反対から昇ってくるなんてこともあるかもしれません。
そして最後が「スタンバイする時間」です。
日が昇る直前にスタンバイすると焦って撮影することに繋がりますし、構図も決めきれずに満足のいかない撮影結果になりかねません。
また日の出には日没時同様に「ブルーアワー」「マジックアワー」と呼ばれるタイミングがあります。
「ブルーアワー」とはまだ太陽が昇っていませんが、空全体が真っ青になるタイミングのことで日の出約40分前に発生します。
「マジックアワー」は日の出直後約40分ほどで太陽が赤や濃いオレンジに輝く時間帯です。
この二つの時間帯は日の出、日没撮影の醍醐味といえる時間帯ですので決して逃したくはありません。
そのため「スタンバイ時間」は日の出の約1時間前には完了し、いつでも撮影できるようにしておきましょう。
今回の撮影ではスタンバイ時間は問題なかったのですが、残念ながら「ブルーアワー」が上手く撮れず「マジックアワー」中心となりましたが実際に撮影した写真がこちらです。
日の出が間近となり空が濃いオレンジ色になり始めました。雲もオレンジに染まりいよいよというタイミングです。
完全に太陽が地平側から出てきて眩く輝いています。周囲はオレンジ色になり、太陽から遠い空は青紫色になっています。こちらは雲がある分、空の広がりがわかりやすいと思い24mmで撮影しました。
個人的な意見ではありますが、太陽を主役とする日の出を撮影する際には標準域から70mm程の画角が汎用的で丁度良いかと考えています。
広角だと太陽がとても小さく見えてしまいますし、それだけ開けた場所を探す必要があります。しかし、それだけダイナミックな撮影が出来るので海や開けた山頂などではとても活躍します。
逆に太陽をしっかりと撮影したい場合には200mm程の望遠がオススメです。
また太陽を主役に撮るために「FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS」も絡めて動画にて日の出の様子を撮影しましたのでご覧いただければと存じます。
冬は撮影するには防寒対策をしなければ非常に冷えますが、その分空気が澄んでいるので空の撮影にはもってこいです。
次回こそは綺麗な「ブルーアワー」を撮影したいので暖かくなる前にもう一度挑戦しようと思います。