皆様、レンズ選びでお困りなことはございませんか?
私も日々、レンズ選びに悩んでおります。
僭越ながら同じ画角にお悩みの皆様に、よくご質問をいただくレンズを純正やサードパーティ問わず比較しながらご紹介させていただきます。
今回はタイトルに書かせていただいた通り・・・
・SONY FE 85mm F1.4 GM (2016年4月28日)
・SONY FE 85mm F1.8 (2017年3月24日)
・SIGMA Art 85mm F1.4 DG DN (2020年8月27日)
・Carl Zeiss Batis 85mm F1.8 (2015年08月20日)
上記4本のレンズの比較を ①外観 ②ボケ比較 ③色収差比較 ④逆光比較 ④解放描写力比較 の4つに絞りご紹介させていただきます!
①外観や重さの比較
・SONY FE 85mm F1.4 GM 重量820g
・SONY FE 85mm F1.8 重量371g
・SIGMA Art 85mm F1.4 DG DN 重量625g
・Carl Zeiss Batis 85mm F1.8 重量475g
外観での大きな違いは絞りリングの有無とCarl Zeissの有機ELディスプレイでしょうか。
SIGMAはリングクリックスイッチがあり、そのスイッチを切り替えることでクリック感を有りにも無しの切り替えが可能です。クリック感を無くすことで絞り値をスムーズに変更することが出来、動画撮影においても音が入り込む心配がなくなるので、作品制作の幅が広がるのではないでしょうか。
一番軽いレンズはSONY FE 85mm F1.8の重量371g。GMレンズの半分以下の重量は大きな魅力です。本体サイズも長さ8.2㎝とカメラボディとのバランスのとりやすいサイズ感だと思います。
SIGMAは一眼レフ時代のArt 85mm F1.4 DG HSMがとてもシャープで、当時、解像力もトップクラスでしたが、重量が1,245gもあったため、ミラーレス設計に代わり、驚くほど軽量化されたArt 85mm F1.4DG DNが登場しました。
Carl Zeissのディスプレイにはマニュアルフォーカス時に合焦距離と被写界深度が表示されます。設定を変えればAF時も使用でき、目に見えて被写体との距離や被写界深度がデジタル指標でパッとわかるのは珍しい機能なのでとても面白いです。
②ボケ比較
大きな違いではやはりF1.4とF1.8のボケのサイズが違うところだと思いますが、しっかり見ていくとボケの境界線や柔らかさが違います。
同じF1.4のSONY FE 85mm F1.4 GMとSIGMA Art 85mm F1.4 DG DNでもボケの硬さが違うのが良く分かります。
若干ではありますが、SIGMAの玉ボケは輪郭がハッキリしているのに対し、GMレンズのボケは滑らかです。
また、四隅のボケに注目してみると、GMレンズは口径食が少なく円形に近いボケ味です。大口径になるとレモン型の口径食が発生しやすくなるので、GMレンズがいかに優秀かがわかります。
③色収差比較
色収差耐性はSIGMA Art 85mmF1.4DG DNが圧勝です。この4本では一番新しい2020年8月27日発売ということで、技術面の進化を感じます。
Carl Zeiss Batis 85mm F1.8も収差はあまり目立ちません。
CarlZeissは2015年の発売当初から色収差を最大限まで抑える技術や、逆光耐性にとてもこだわりを持っていました。
2024年の現在でも、こんなにコントラストが高い場面であるにもかかわらず、色収差がここまで抑えられているCarlZeissのレンズに感動してしまいます。
④逆光耐性比較
逆光耐性はSONY FE 85mm F1.4 GMが一番発生が抑えられている印象です。ゴーストの形も癖がなく、後処理で修正しやすいところもポイントです。ゴーストの出方としてはSIGMA Art 85mmF1.4DG DNも同じ傾向ですが、よりゴーストが濃く発生しました。光源近くのフレアの量、コントラストについてもSONY FE 85mm F1.4 GMが一歩上手に感じました。
Carl Zeiss Batis 85mm F1.8は一番コントラストが高く、締まっているように感じます。SONY FE 85mm F1.8は他レンズと比べるとフレアも大きく発生してしまっていますが、決して悪い出方ではなく、他3本と比較しても価格も抑えめで文句のつけようがありません。
どのレンズも逆光耐性については優れているように感じました。
⑤描写力比較
解放の比較からご紹介いたします。
すべての画像に差が出ないよう、AモードでISO感度200固定、ホワイトバランスを曇りで設定しています。
ポートレート画角の比較になりますので、マネキンで分かりやすくしてみました。被写体との距離は約3mです。
AFはSONY α7IIIの瞳AFで検証しており、ピントは目に合っています。
どのレンズも開放からしっかりと髪の毛1本1本まで解像しており、解像力については申し分ない印象です。SIGMA Art 85mmF1.4DG DNは開放から非常にシャープネスですが、SONY FE 85mm F1.4 GMに比べると若干硬さを感じます。ポートレート撮影においては柔らかさも味になるので、SONY FE 85mm F1.4 GMの優しい雰囲気は女性ポートレートにうまくマッチしそうです。
少し気になるところといえば、欠点というほどではないですが、SONY FE 85mmF1.4 GMはよく見ると目元の二重ラインに偽色が発生しています。
ボケ味は中望遠らしくどのレンズも綺麗です。
玉ボケを気にしなければ大きな違いは感じませんでしたが、SONY FE 85mm F1.8は若干の硬さを感じます。Carl Zeiss Batis 85mm F1.8もF1.8とF1.4の値ではありませんが、ボケの柔らかさはF1.4シリーズに近しい蕩け具合。綺麗なボケです。
お次はF8まで絞ったポートレートの比較です。
F8まで絞り込むと、どのレンズも大きな差がなくほぼ同等の映りになりました。
F1.4の2本は絞り羽が11枚、F1.8の2本は絞り羽が9枚と、ボケ味についてはF1.4シリーズに強みがあるように思えましたが、絞り羽9枚でも最近のレンズは円形絞りとなるので大きな差は出にくいのかもしれません。
今回撮影は行っていませんが、イルミネーションなどの光源を背景に置いた際のボケを入れて撮り比べてみると差が出てくるかもしれません。
SIGMA Art 85mm F1.4 DG DNの新品は受注停止をしてしまい、SONY FE 85mm F1.4 GMの新品は3月28日現在取寄せだったりと、なかなか手に入れることが困難なレンズたちですが、MapCameraの公式LINEをご登録いただくと、新着中古のお知らせが一番早く受け取れます!
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