1:1のスクエアフォーマットとモノクローム写真。
いつもと少し気分を変えて写真を撮ってみる【Square & Monochrome】
今回は【SONY DSC-RX1RM2】と共に海岸線までの散歩道をスナップしました。
RX1RM2といえば、コンパクトなボディに35mmフルサイズセンサーを搭載し、有効約4240万画素の高画素、光学式可変ローパスフィルターや、一体型専用設計である35mm単焦点開放F2レンズなど、小さなボディに高性能をギュッと詰め込んだ素晴らしいカメラです。
このカメラでの最近お気に入りの撮影スタイルがあります。
それは、液晶を上向き90度の角度に固定して、ボディを両手で包み込むように持ち、シャッターを親指で押し込む。なんちゃってウエストレベルファインダーカメラな撮影を楽しんでいます。
f/5.6 1/160 ISO200
新聞受けの年季の入った表面や傷、打ち付けられている板の木目までをしっかりと描写しています。
モノクロームで写真を撮ると、普段カラーで撮っている時よりも物体のデティールに注目することが多い気がします。ここまでしっかりとしたディテールを残せるのも、高解像・専用設計レンズのおかげですね。被写体が経過してきた時間さえも写しとる、そんな描写力と言えると思います。
f4 1/60 ISO200
ハイライトからアンダーまでのグラデーションがアルミの階段に表れています。当日の天候はあいにくの曇り空でしたが、硬いコントラストの出がちな晴天よりも、曇天時の拡散光の方が柔らかいグラデーションを表現できるので曇りの日はモノクロームで写真を撮りたくなります。
f11 1/160 ISO200
お祭りの時をひっそりと待つ山車。大きな木製の大戸にしまわれていました。前面には木枠にガラスがはめ込まれており、中の様子をうかがうことが出来ます。薄いグレーの一面がガラスですが、モノクローム写真で見ると普段見慣れたガラスという素材でも、その光景はいつもとは少し違って見えます。
f5.6 1/60 ISO200
トンネル内のコンクリート壁に外光が滑り込み、美しいグラデーションをつけています。白と黒、その諧調にて表現されるモノクローム写真はこういった明暗の激しいシチュエーションでの撮影がより楽しく感じられます。今、自分の目に見えている光景が、白と黒に置き換わるとどのようになるのか。置き換わって表現されるものを想像しながら撮影する楽しさがモノクロームにはあります。
f14 1/320 ISO200
山の峰々にはうっすらと霧か雲がかかっていました。曇天の空はグレーの諧調表現にもってこいの空模様です。今回の写真はすべてJPEG撮って出しです。現像で追い込んで、空の諧調表現などを変えてみてもおもしろいかと思います。ですが、撮って出しでここまでの画が作れるのもRX1RM2のセンサー性能の高さのおかげですね。
f11 1/320 ISO200
海岸に並ぶ岩。岩肌表面は個々の岩によって微妙に表情を変えています。深く絞り込んで撮ってあげると岩肌のディテールも余すことなく描写してくれます。モノクロームで撮影する時は、なんとなくではありますが、絞りを開けてボケを出す、というよりは深く絞りこんで一種写実的な画作りをする方が個人的には多い気がします。
f11 1/320 ISO200
海岸に通ずる道はところどころにトンネルがあり、低くなっています。ずっと遠くまで並ぶ壁はまるで海と陸を分ける境界線のように連なっています。主に画面左側に空のハイライトが大きく面積を占めている画なので、右端にアンダーな壁を配置した構図をとると画面が引き締まって見えます。手前の大きな岩や、奥の山々など、構造物が何層にもなっているのと、ずっと続く壁が素晴らしい遠近感をだしています。おさまりの良い広角の画を撮れることも35mmレンズを使いたくなる理由と考えられます。
是非、みなさんもいつもと違う雰囲気【Square & Monochrome】で撮影を楽しんでみて下さい。