
Tokinaから「atx-m 11-18mm F2.8X」が発売となります。
これまでソニーEマウント用に同スペックのレンズが発売されていましたが、今回満を持してFUJIFILM用が登場した形です。
ボディのマウント部からレンズ先端にかけて徐々に鏡筒が太くなっていきます。
また鏡筒とフードには梨地加工がされており、高級感があります。


35mm判換算で16.5mmから27mmまでの画角をカバーしています。
上の写真は望遠端の18mm(35mm判換算27mm)、下の写真は広角端の11mm(35mm判換算16.5mm)で同じ位置から撮影した写真です。
一般的なキットレンズで撮ることのできる最広角はおよそ27mmであることが多いので、そこからさらに1、2歩広い画角をカバーできるイメージです。ズーム倍率としては2倍以下ですが、11mmと18mmでは実際に撮り比べてみると違いがかなり大きいことが分かります。

超広角域は、立ち位置での画角調整がしづらい室内撮影でも重宝します。かつ開放F値が2.8と明るいので、薄暗い中でもISO感度を上げず撮影ができるという利点もあります。


超広角域での撮影は、普段よりももう一歩被写体に近づいて迫力ある写真を撮ることができます。

こちらは水族館でのカット。
今回使用したボディは「FUJIFILM X-T4」。こちらは手持ちでシャッタースピード1秒にチャレンジしてみました。
F値開放の2.8に設定して撮影しました。レンズの本体質量は320gでとても軽量で、

広角端のF値開放、画面隅に細かなテクスチャとかなり意地悪なシチュエーションですが、画質の劣化を最低限に抑えています。
低ディストーション、周辺部高解像度、良好なカラーバランスを実現しているこのレンズ、今回は水族館で動画撮影もしてみました。フィルムシミュレーションはETERNA、4K30pのフルフレームで撮影しています。
こちらはサムネイルにも使用しているカット。超広角でも被写体に寄ることができるので、よりパースを活かした構図を作ることができます。
暗所でもF2.8の明るさを活かしてノイズの少ない動画となりました。切り出して拡大してもノイズは少なく感じます。
シャドウの部分も黒潰れしづらく、ETERNAの低コントラストな画を支えてくれます。
F2.8通しの超広角ズームというジャンルは、サードパーティーの各メーカーから発売されているいわば激戦区となっていますが、筆者が特に気に入ったのは外観の部分。マウント部からズームリング、フォーカスリング、レンズフードとなだらかに直径が大きくなっていく設計で、レンズフード装着時のスタイルまで考えられています。またズームは広角域で最もレンズが伸びる設計ですが、レンズフードの中で動きが完結するので見た目上インナーズームのように見えます。そして1mm刻みで等間隔に並べられた焦点距離指標。細かな部分まで配慮がされた設計になっています。
もともと超広角レンズのラインナップが幅広いTokinaから登場した、こだわりの詰まった1本。是非一度お試ししてみてはいかがでしょうか。
▼レンズは3月14日発売です!▼
▼使用したボディはこちら▼