【Voigtlander】フジフイルムで使うNOKTON 35mm F1.2 X-mount
まさかのフジXマウント登場で世界中のカメラ好きを驚かせたコシナ・フォクトレンダー。
今回はKasyapaで掲載していない写真と共に、本レンズの魅力について少し語りたいと思います。
まず、見た目がシビれるほどカッコイイ。
いきなり見た目の話かーい!と思う方もいるかもしれませんが、カメラにとって見た目はかなり重要な要素だと思うのです。
カメラがカッコイイと外出時に持って行きたくなる、そして写真が撮りたくなる、故に良い写真が撮れるというのが私の持論です。
マニュアルフォーカスレンズなので鏡筒内にモーターなどを組み込む必要がない分、無駄のない美しいスタイル。
F1.2という明るさながらこのサイズに収めることができたのもマニュアルフォーカスレンズだからこそです。
最近の「開放からピント面がパリッと出る」描写ではありません。絞り開放では柔らかく、絞れば画全体が引き締まっていきます。体感的にF2~2.8くらいからピント面のシャープネスが急に増すような感じ。
絞ればシャープになんて当たり前のような説明ですが、最新のレンズは開放から解像力の高いレンズが多いので、使用していると絞りは被写界深度の調整のような意味になっているような気がします。その点『NOKTON 35mm F1.2 X-mount』は、絞りごとに画作りが変わる面白さを得られるレンズといった印象を受けました。
これがF2.8。ピント面はしっかりとした描写です。
こっちはF5.6。画全体がすっきりとしてシャープな写り。
自転車やバイクなど+αの被写体を待ち伏せしていたのですが、結局来ず…こんな没カットがKasyapaでの撮影では結構あります。
フィルムシミュレーション:ACROSとの相性もバッチリ。
絞り開放での曖昧さがモノクロではいい味を出してくれます。
フィルムシミュレーション:クラシックネガとの相性は「このためにレンズが欲しい」と思えるほど最高&最強です。
オールドレンズのような描写と合わせれば、デジタル機で撮ったとは思えない写真が撮って出しで撮れるのです。
ピントリングのトルク感や絞りリングのクリック感など、手に伝わる感触は流石フォクトレンダー。
マニュアルフォーカスレンズが使い慣れている方なら手足のように扱え、まだオートフォーカスレンズしか使ったことのない方なら操作する面白さを存分に味わえるレンズだと思います。
絞りを駆使して写真を楽しむ。性能一辺倒だけでないレンズの楽しみ方を再認識させてくれる一本です。