【Voigtlander】新製品NOKTON D35mmF1.2をZ fcで語る。
2022年3月発売予定のNOKTON D35mmF1.2 Nikon Zマウント(APS-C)が2月15日に発表されました。
フォクトレンダーブランド初となるニコンZマウントを採用したAPS-Cサイズミラーレスカメラ対応の専用交換レンズ。
今回はZ fc愛用者ニコン女子たちの連載形式でお送りいたします。
第一弾は自然と生き物の写真からレンズの描写をお伝えいたします。
まずは気になるレンズのデザイン。
フォーカスリングおよび絞りリングは総金属製で、大きく削り込まれた指がかりと、精密な切削加工が施されたローレットパターンが特徴です。
このデザインは、昭和40年代の一眼レフ用交換レンズにオマージュをしたものであり、NikonのフィルムカメラFM2にインスパイアされたZ fcとの組み合わせはカメラの歴史を感じられるクラシカルなデザインに作り上げられています。
個人的にカメラレンズに私が求めていることは、高画質や高性能よりも持つ感触にあります。
いくらスペックが高性能でも、見た目やサイズ感が心を惹きつけられるものでないと撮影に出かける気力がなくなってしまいがち。
しかしこのカメラは前文にも申し上げたとおりのデザインにプラスし、サイズ感も女性の手にもフィットする仕様。
重さはボディが約445g(バッテリーおよびメモリーカードを含む)、レンズが約230gと、合わせても675gと軽量設計になっております。
外観のお話はこのくらいにして、気になる写りを見ていきましょう。
レンズ構成は、トラディショナルなダブルガウス型を採用。絞り位置を中心とし、ほぼ左右対象に配置された全レンズが球面で構成される“8枚玉”のスタイルで、F1.2の大口径を実現しております。
使いやすい画角はどの場面でも迷いなくシャッターが切れます。
写りはオールドレンズの様な印象と言いましょうか。デジタルとは全く違うボケ感を作ることが出来ます。
『クセの強い個性的なレンズだな』というのが第一印象。
最短撮影距離は0.3m。ニンジンを追うシカを間近で撮ります。
近接撮影効果により大きなボケ量が得られ、開放でのボケ味を活かした撮影の可能性が拡がります。ボケで遊ぶという言葉が似合うレンズです。
フィルムカメラでは難しい場面でもZ fcの背面液晶を立ち上げれば無理な姿勢をせずともピントを合わせることが出来ます。
ニコンの解像度とマニュアルレンズらしい写りが融合した新しい味を作り出します。
根っからの生き物好き。毎度のごとく水族館での撮影に来ました。
暗所での撮影はどうなるのか心配していたのですが、撮影データをみて「ほう。」と一言。
今まで見たことのない写りをしました。
水族館の静けさ。生き物の息遣い。水の流れ。
表そうとしても中々写せない雰囲気。『それら』を写真に閉じ込めることができたのではないでしょうか。
本レンズは電子接点を搭載し、レンズとボディ間での電気通信を実現しています。
電気通信対応のボディと最新ファームウエアの組み合わせによりExif情報、ボディ内手ブレ補正(3軸)に加え、3種類のピント合わせサポート機能に対応しているため暗所や動きものでも驚くほどスムーズに撮影ができました。
F3.2で波打ち際を撮ればはっきりと輪郭が見え、開放で天を仰げばフレアで虹を駆けることも可能。
撮影する上で根本的な写りを思い出させてくれる、そんなレンズ。
なんでも高画質で写る今の時代に必要な1本だと感じさせてくれました。
さて次回も引き続きZ fc使いのニコン女子がD35mmF1.2の魅力をお伝えしていきます。
近日公開となりますので、どうぞお楽しみに!