【Voigtlander】HELIAR classic 50mm F1.5 VMが発売!
個性的なレンズを多数展開するVoigtlanderから、HELIAR classic 50mm F1.5 VM が9月10日に発売されました。
軸上色収差を徹底的に排した同社の超高性能レンズAPO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical の登場も記憶に新しいなか、本レンズはその対極にあるコンセプトで作られたレンズとのこと。
つまりは、数値化できない写りの“味”を重視したレンズと言えるでしょう。
性能を追求し各種収差を減らすと、結果的にどれも強烈な個性というものがなくなってしまいがちですが、“味”を求めれば千差万別。
ヘリアタイプをベースとする3群6枚のレンズ構成は、F1.5の絞り開放で球面収差やコマ収差をあえて出すことにより、古き良きクラシックレンズを彷彿とさせる描写を実現します。
そういった意味でも非常に注目されているHELIAR classic 50mm F1.5 VM。
今回は、発売されたばかりの本レンズの美しい外観をご紹介いたします。
KASYAPA for LEICAで作例もご覧いただけます。
重量わずか255gと軽量ながら、鏡筒の素材には真鍮とアルミを巧みに配置。
美しいブラックペイント塗装と相まって品格が漂います。
写真のようにブラックペイントボディのM型ライカと組み合わせることで、セットアップへの愛着が何倍にも増すこと間違いなし。
フォーカスリングにはダイヤパターン加工を施し、フォーカシング時の操作性とデザイン性を両立しています。
最短撮影距離が50cmであることもありがたいワンポイント。
50cmから70cmの間はライブビューでピントを合わせる必要がありますが、この20cmは接写時にかなり大きな助けとなります。
ねじ込み式の丸型フードが付属しており、強い光源の元でも安心してご使用いただけます。
しかしながらこのレンズであれば、敢えて大きなハレーションを起こさせるためにレンズフードを装着せず撮影するのもまた一興かと思います。
銘板に「S.C」の文字があるように、本レンズは『NOKTON classic 35mm F1.4』や『NOKTON classic 40mm F1.4』、『NOKTON Vintage Line 50mm F1.5』でお馴染みのシングルコーティング仕上げを採用。
カラーネガフィルムでの撮影を想起させるような淡い色合いを楽しむことができます。
レンズ構成に起因するクラシカルな描写も、F値を4あたりに絞ることで他の50mm VMマウントと同じようにシャープな画作りに。
歴史あるレンジファインダー機のトラディショナルなスタイルにベストマッチ。
様々なデザインが渦巻くなか、“不変”であることこそ至高だと、そのように感じさせられます。
21世紀において異質とも言える、“新しい”オールドレンズを是非お楽しみください。