【Wish Upon a Star】ふたご座流星群 2023
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ついに明日ピークを迎える「ふたご座流星群」
皆様、準備はバッチリでしょうか。
ピーク(極大)は12月15日4時頃に迎えるため、12月14日の夜が1番多く見ることが出来ます。
本年は月の影響がほとんどなく良い条件となっており、その観測数に期待ができます。
さて、まずはふたご座流星群について簡単にご説明いたします。
流星群を生む流星物質(ダスト)を放出している天体を「母天体」と呼ぶのですが、ふたご座流星群の母天体は、フェートン(ファエトンとも呼ばれる)と言われています。
今ではダストの放出がほとんどないのですが、その軌道上には多くのダストが残されており、かつて大量のチリを放出していたと考えられています。
その軌道を地球が通過し、軌道の方向が見かけ上、ふたご座の位置に当たるため「ふたご座流星群」と呼んでいます。
Canon EOS 5D Mark IV + TAMRON SP 35mm F1.4 Di USD/Model F045E
複数枚を比較明合成
軌道に地球が入ると、ある一点から放射状に星が降ってくるように見えます。
その一点を放射点と呼び、ふたご座流星群の場合は「カストル」の横辺り☆マークで示した辺りが放射点となります。
放射点近くは流星が多く見えますが地球との角度がないため、流星の経路が短く見えます。
一方で放射点から離れれば離れるほど、角度がついて流星の経路が長く見えるのです。
地球を掠めるように飛んだ方がより長く見えるのです。
Nikon Z6II + NIKKOR Z 20mm F1.8 S
日中の気温は異例の暖かさですが、夜間の冷え込みは相当なものです。
昨年撮影した写真をタイムラプスに仕上げてみました。
昨年は月の条件が悪く、月の大きさや上がってくる時間が早く、なかなか満足に観測することができませんでした。動画後半に左側から現れるのが月です。
それでもいくつか見ることができ、写真にも残すことができました。
タイムラプスは連続撮影した写真を繋げて作成しているので、うまいこと一時停止をすることで流星の写ったカットを見ることができます。
Nikon Z6II + NIKKOR Z 20mm F1.8 S
直近であった「オリオン座流星群」も観測をすることができました。
流星群由来の群流星と呼ばれる流星はさることながら流星群に関係なく流れる散在流星も良く見られました。
Nikon Z6II + NIKKOR Z 20mm F1.8 S
14枚を比較明合成
この日の分も流星の写っていた14枚を比較明合成して1枚の写真に仕上げてみました。
左上の目立つ流星は残念ながらオリオン座流星群とは関係のない散在流星ですが、それ以外の流星の延長線を辿ると一点の放射点にたどり着きます。
オリオン座は比較的大きく、特徴的な三ツ星から知っている・見つけられる方も多いでしょう。写真向かって左側をご覧下さい。左側中央辺りに明るい星が縦に二つ並んでいるのが分かります。この下の星が1等星の「ポルックス」、そして上にあるのが2等星「カストル」です。1番初めにご紹介した写真に写っていたふたご座を構成する2つの星々です。イメージとして双子が頭を左側にして横になっているような感じです。
これであなたもふたご座を見つけることができるようになりました。
Canon EOS 5D Mark IV + SIGMA Art 14-24mm F2.8 DG HSM
今年の天気はどうでしょうか。なかなか天候が安定せず前日見た予報も当日の朝見ると異なっていたり、なんてこともよくあります。本日の予報ですと来る14日の夜は全国的に快晴!とは行かないようです。
それでも三大流星群の一角。流星数も多いですし、極大の時だけでなく、その前後もふたご座流星群由来の流星を見ることが出来ます(一般的に極大前から緩やかに増え、極大後にガクンと出現数が減ってはしまいます)。
この時期の夜は長いので、夜更かししすぎないように適度に見てみるのが良さそうです。
FUJIFILM X-Pro2 + 銘匠光学 TTArtisan 35mm F1.4 C (フジフイルムX用)
FUJIFILM X-T4 + フジノン XF23mm F2 R WR
とは言えどこに流れるかは運次第なところが大きいですので、なるべく広く、様々な方角を向くのが一番でしょう。
そのような中でカメラを構えて限られた構図の中に流星が流れてくれた時の高まりは一入です。
放射点は夕方頃に地表近くにありますが、深夜2時頃には天頂(頭の真上)に上がります。
そのため夜間に星宙を眺める時はどちらの方角ではなく、極力空が開けた方向を見るようにしましょう。
Nikon Z7 + NIKKOR Z 20mm F1.8 S
流星群の日だけでなくとも星、それに流星も見ることはできます。しかしせっかくの機会ですから流星の多く見られるこの機会に星宙を眺めてみるのはいかがでしょうか。
夜は長いですから撮影も単写で撮ってみたり、長秒露光で撮影したり、高感度に強いカメラで動画を撮ってみたり、普段とは異なる撮影をしてみても面白いかもしれません。
天気の状況によっては今晩から観望しに行かれる方もいらっしゃるかもしれません。日中は暖かいですが、夜間は大変冷えます。しっかりとした防寒防風を行い事故のないようにふたご座流星群をお楽しみください。
次回の流星群は、流星の数が少ないですが12月23日13時に極大を迎える「こぐま座流星群」。
そして三大流星群の1つ、2024年1月4日18時に極大を迎える「しぶんぎ座流星群」と続いてまいります。
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