あの日のこと、この日のこと。
もう少しで7年目。
あの年に生まれた子供がもう小学生になるのだから、自分の感覚と歳月の流れに少し戸惑いを感じる時がある。
あの日で自分は変わった、と思っている。
でも、それ以上に自分の周りが変わっていた。
誰かの家の窓ガラスを通る光は、あの日の前と同じだろうか。
子供の頃に骨折した腕の鈍痛のように、寒くなるとぶり返す時がある。
たまにお風呂に浸かりながら、深く考える事がある。
この7年で、変わるもの。変わらないもの。
この日に海を眺めに来る意味。
誰のせいにもできない悔しさを思い出した。
ワタナベん家と、オオクボん家。
自分は戦時中の事は語れないが、この事は子供に伝えようと思う。
ソッチはどう? コッチは大丈夫。
この日には、人それぞれの思い出がある。
そして、今年もあの日が訪れる。
嬉しい時も、悲しい時も、私はシャッターを切り続ける。
2016.3.11 宮城・仙台市 荒浜地区にて撮影
(筆者出身:七郷地区)
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