【マップカメラ鉄道倶楽部RailMap】エリートの引退、特急東海
2007年3月18日、JRグループでダイヤ改正が行われます。
最近は、ダイヤ改正といってもピーク時の運用に限界を向かえているため、ダイヤそのものの目新しい改正は少なくなってきています。むしろ新型車両の投入や、サービス変更のきっかけにすぎなくなっているように感じます。
そんな折、3月18日の改正内容にとても悲しいお知らせを見つけてしまいました。
◆ご利用の少ない特急「東海」を廃止します。
特急「東海」は、東海道本線の東京〜静岡間を朝と夕方に1日2往復している特急列車です。
そしてその運用開始当初は、東海地方と東京を結ぶビジネスマンの足として、存分の活躍を期待されていました。
しかし、運転区間が新幹線と完全に重複しているために、利用者数が全く伸びず、空席が目立つ車両を指して「空気輸送車」などと揶揄されることすらありました。
特急「東海」2号 大井町駅にて
特急「東海」3号 浜松町駅にて
使用機材:Nikon D200 +AFED80-200mmF2.8DNew
社名にもなっている「東海」は、実はかなり歴史と由緒のある優等列車なのです。
手元の資料によれば、「東海」は昭和30年に東京〜名古屋を結ぶ準急列車としてデビューし、その後運転区間の変更を重ねながら
昭和39年に急行に昇格します。そして平成8年にはついに「特急」にまで出世しました。
平成8年3月、特急昇進が決まった東海。急行車両165系での最後の勇姿 辻堂〜茅ヶ崎
入社52年目、出世を重ねたエリートが今、引退を向かえようとしています。