オールドレンズ部 Vol.3
「オールドレンズ」
一言でまとめると、フィルムカメラの時代に設計されたマニュアルレンズのことを指します。
独特のボケ感や、フレア、レトロで優しい描写に魅了される人も多いのではないでしょうか。
マニュアルでピントを合わせて、じっくりと撮るのも、写真と向き合う楽しい時間に変わりはありません。
マウントアダプターを使えば、様々なカメラでオールドレンズを楽しむことが可能。近年ミラーレスカメラが普及した影響で、オールドレンズファンが増えているんです。
この度、マップカメラSONYコーナースタッフが連載でオールドレンズの魅力をお伝えしていきます!
なんとSONYのミラーレスは他メーカーに比べフランジバックが短いため、様々なオールドレンズを装着できるのが強み。
今回の連載ブログでもSONYのカメラをメインで使用していきます。あなたにピッタリなオールドレンズが見つかる事間違いなし!
ご紹介するレンズはHelios 44-2 58mm F2です。
SONY α7Ⅳに装着して撮影を行いました。
ここ数年注目を集めているオールドレンズ。
金額はピンキリで高額なモノからお試し価格位安価なモノまで多岐に渡ります。なぜ昨今注目され始めたのか、それはミラーレスの普及が大きい要因だと思います。
もっと言えば、SONYのフルサイズミラーレスの登場を機に一気に多くの方にとって身近な存在となったと思います。
上記に記載がある通り、SONYのフルサイズミラーレスは一眼レフに比べフランジバックと呼ばれるセンサーからマウントまでの距離が短いことにより多くのレンズをマウントアダプターを装着して使う事が出来るようになります。
その為、今までまだ使えるけどボディがもう出回ってなかったり壊れてしまってレンズだけ手元に残っているような状況でも、そのレンズを使えるようになります。
今回紹介するヘリオス 58mm F2。オールドレンズの中ではかなり定番レンズの一つです。
このレンズの最大の特徴は「ぐるぐるボケ」と呼ばれている、レンズの周辺アウトフォーカス部分がぐるぐると円を描くようにボケるような描写をします。
現代のレンズではなかなかこういった癖のある描写をするレンズは珍しいので、描写の違いが分かりやすく「オールドレンズを使っている!」と実感しやすいのもあり最初の一本目としてオススメされているレンズの一つです。
本レンズは特にマクロ設計ではないですが最短撮影距離も0.5mで現代レンズに匹敵するくらい寄れる仕様で普段のAFレンズに近い距離感で撮影に臨むことが出来、その点において使いやすさを感じました。
オールドレンズなので多少個体差はあると思いますが、このヘリオスは開放からピント部が凄くシャープな写りをしてくれる為、ファインダーや背面モニターで確認をしながらの撮影でも非常にピントの山を掴みやすく撮影した後よくよく見たらピントが外れている…。なんて事が少なかったです。
先程までの写真は、逆光だったり半逆光気味の立ち位置から被写体を撮影した写真になります。こちらの写真は逆光と反対側、順光と呼ばれる立ち位置から撮影を行った写真になります。
彼岸花の赤をはっきり出すためにクリエイティブルックをVV(ビビッド)にして撮影をしておりますが、ものすごく発色がしっかり出ているのが分かると思います。
今回の撮影での一番のお気に入りの一枚になります。
日陰に咲く彼岸花を暗い雰囲気のまま撮影しました。ぐるぐるボケがいかにもオールドレンズっぽくていいなと感じ手に取ってみたこのヘリオスですが、最終的にはレンズ単体の描写力に純粋に惹かれてしまった筆者がそこにはいました。
最後はフレアやゴーストの事について書いていこうと思います。
一枚目は逆光のシーンで被写体に対して水平で、画面に光源が無い状態。二枚目は光源がモロに写り込んでいる状態です。
前者は画面周辺が少し白んだ感じで描写をしていますが、後者はスーパータクマーなどのようにガッツリとフレアのリングが写り込んでいます。このレンズフレアもこのレンズの魅力で写し方によってはこういった如何にもオールドレンズっぽいフレアもこのレンズで演出する事が可能です。光源次第でここまで表現の幅を出せるとなると非常に使い勝手がいいレンズです。
いかがでしょうか。今回はロシアレンズのHelios 44-2 58mm F2をご紹介させていただきました。
ぐるぐるボケは背景がうるさい程簡単に出すことが出来ます。オールドレンズは現代のレンズと違いレンズの状態如何によって多少描写に違いが生まれるモノも出てくるので選ぶのが難しい事もあります。
なので初めてオールドレンズの購入を検討されている方はご自身でフリマアプリ等で購入したりせず、弊社のようなカメラ販売店を利用する事をオススメします。
また、レンズ毎マウントが異なるのでお使いのもしくは検討中のオールドレンズに対応したマウントアダプターをお使いください。
▼今回使用した機材はこちら▼