「オールドレンズ」
一言でまとめると、フィルムカメラの時代に設計されたマニュアルレンズのことを指します。
独特のボケ感や、フレア、レトロで優しい描写に魅了される人も多いのではないでしょうか。
マニュアルでピントを合わせて、じっくりと撮るのも、写真と向き合う楽しい時間に変わりはありません。
マウントアダプターを使えば、様々なカメラでオールドレンズを楽しむことが可能。近年ミラーレスカメラが普及した影響で、オールドレンズファンが増えているんです。
この度、マップカメラSONYコーナースタッフが連載でオールドレンズの魅力をお伝えしていきます!
なんとSONYのミラーレスは他メーカーに比べフランジバックが短いため、様々なオールドレンズを装着できるのが強み。
今回の連載ブログでもSONYのカメラをメインで使用していきます。あなたにピッタリなオールドレンズが見つかる事間違いなし!
ご紹介するレンズはCONTAX Distagon T*35mm F2.8 AE です。
SONY α7Cに装着して撮影を行いました。
CONTAX Distagon T*35mm F2.8 AE、単焦点レンズながらF2.8と明るさを犠牲にし小型化されたCONTAXレンズ。
銘玉と言われる Planar T* 50mm F1.4やPlanar T*85mm F1.4の影に隠れてしまっているレンズでもありますが、35mmという使いやすい画角に片手に収まるサイズ感はスナップ撮影がメインの筆者がつい反応してしまう1本です。
まずはボケを意識した1枚から。
緑の多い場所であったので、枯れかけている紫陽花でも色があってうれしい~とシャッターを切りましたが、こんな時期に枯れる紫陽花があるのでしょうか…
葉の重なりあった背景もボケはそれほどうるさくなく自然に被写体を際立たせてくれました。暗いレンズであるからか、オールドレンズでよく見受けられるような強い癖も目立ちません。
雨上がりの薄暗い夕方であったので開放のF2.8 で撮影を行っています。
太陽光ではなく街頭の灯りによく照らされた緑にシャッターを切りました。葉の張りや雫の立体感、コントラストの高さがよく伝わります。
撮影後写真を見返して、ビルの直線をひとつ残さず拾うようなシャープさにもっとも感動した1枚です。自然も人工物ももってこいのレンズ。
普段AFで撮影することが多いので、MFでオールドレンズを使用する際はこんな風に玉ボケを楽しんだりします。
車のライトや街頭の灯りによる玉ボケも中心部は歪みの少ない整った円に、周辺部はレモン型に。
次は立ち寄ったカフェでの1枚。薄暗い店内でこちらも開放で撮影しています。
桃のシーズンを逃してマスカットを選びましたが、正解でした。
生クリーム、パンケーキ、マスカット、皿の質感まで。それぞれが持つ異なった立体感。今すぐナイフとフォークを用意してつい構えてしまいそうです。
最短撮影距離40cmとテーブルフォトを撮るのに向いているかと言われれば難しい距離ですが、フルサイズミラーレス一眼として世界最小・最軽量をうたうα7Cとの組み合わせは気軽に日常の風景を残すのにぴったりでした。
最後は鎌倉の海から。
濃く深い青のこの描写、CONTAXレンズだなあとこのときも思わずため息が出たことを記憶しています。
波がひいて水を含んだ砂浜の艶やかさがなんともたまりません。周辺減光も夕方の切ない空気をたっぷり表現してくれたお気に入りの1枚になりました。
いかがだったでしょうか。
本レンズのどんな場面にもフィットする端正な描写とコンパクトさは、言うなれば”いつでも持ち歩きたいオールドレンズ”。
今回は偶然遅い時間帯や暗い室内での撮影が続いてしまったので、今度は明るい日中の予定にも連れていってみようと思います。
当店では様々なマウントアダプターを取扱い中です。
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