筆者が昨年、ひと目見てかなり気になったレンズ”SAMYANG Remaster Slim”。
このレンズは一般的なレンズとは違い、21mm・28mm・32mmの光学系ユニットを交換する事で、1つで3種類の焦点距離にできるレンズです。
光学ユニットだけを交換するというのが他に無い形式で、レンズの大きさを変えることなく3種類のレンズの描写を楽しむことが出来ます。
そのような特徴を持つ”SAMYANG Remaster Slim”。実際にどんな写りをするのか気になった筆者は、このレンズをα7CⅡに装着し、撮影へ行きました。
α7CⅡと組み合わせた理由としては、”SAMYANG Remaster Slim”がパンケーキレンズのように薄く軽いので、コンパクトに持ち運びたいということで組み合わせてみました。実際、相性は良好でα7CⅡとの組み合わせでの軽量・コンパクトさ、α7CⅡで使用できるクリエイティブルックとの相性の良さを感じる事が出来ました。
上の写真から21mm・28mm・32mmで撮影したものです。先ほどクリエイティブルックとの相性の話をしましたが、このSAMYANG Remaster Slimのレンズユニットは当時出ていたコンパクトフィルムカメラについていたレンズの光学系・写りを意識しているようで、今回はフィルムライクな写りになる「FL」を使用しましたがクリエイティブルックの中でも特に相性が良いと感じました。
まずは28mm F3.5。28mmと言えばRICOH GRシリーズの画角でしょうか。実際に使用してみた感じ、GRのように良く写る印象。28mmの画角でスナップ撮影するもよし。テーブルフォトや外食で出てきた料理を撮るもよし。他のレンズも使用しましたが、このレンズをとりあえず装着しておけば間違いないと思える程、描写面・使用感ともに良い光学系ユニットに感じました。
次に32mm F2.8。この焦点距離とF値だとLOMO LC-Aに搭載されていたレンズと同じなので、そのレンズを意識されているのでしょうか。かなりフレアやゴーストが出やすい印象。LOMO LC-Aとは当時トイカメラとして世に出たコンパクトフィルムカメラ。そのことを考えるとこの描写にも納得がいきます。α7CⅡという現代のミラーレス一眼カメラで絞り・AF等を自動で制御しながらエモーショナルな撮影体験が出来る、とても面白いレンズに感じました。
最後に21mm F3.5。21mmの画角のコンパクトフィルムカメラと言えば、RICOH GR21でしょうか。使用した印象、周辺減光は目立ちますが日常をダイナミックに、そしてドラマチックに写してくれる。そのように筆者は感じました。また、28mmの時も思ったのですが、発色も良いと感じました。もちろんクリエイティブルック「FL」のおかげというのもあるとは思いますが、空の青・木々や葉っぱの緑等、どの色味もしっかり写し出されていて、撮影結果を見た時もかなり好印象でした。
上から順に21mm・28mm・32mmの光学系ユニットを使用し全てF値開放、ほぼ同じ場所から撮影した写真。
やはり32mmのレンズが周辺減光や描写ともにトイカメラっぽい印象。しかしどのレンズも画角は違えどそれぞれに個性があり使用していて楽しかったです。
AFもなかなか早く、絞りもカメラのダイヤルで操作可能。AFユニットにAF/MFスイッチが搭載と、コンパクトで軽いレンズでありながら他に類を見ないようなレンズ。もちろんSONY G・GMレンズと比較してしまえば、描写性能はそちらに軍配が上がると思います。しかし、写真はシャープで高精細なものだけではありません。写真撮影の楽しさ・オールドライクな写真の良さを改めて再認識できるようなレンズだと思います。
この光学系ユニット、CONTAX T2やT3・LEICA miniluxなど、コンパクトフィルムカメラの名機に搭載されたレンズの描写も再現できるのではと思うと、また更に面白いレンズに仕上がりそうだなと感じました。
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