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【マップカメラ情報】トイカメラ的面白カメラ★1★HANIMEX 35ee マイクロフラッシュ

春のお散歩にも最適な、中古でしか探せない80年代の面白カメラをご紹介します♪
HANIMEX 35ee マイクロフラッシュという珍しいカメラです。

【HANIMEXとはどんなブランドか】
HANIMEXはオーストラリアに本社がある、
写真・映像の材料・機器販売を行っている会社です。

今現在は富士フィルムの子会社となり、
オーストラリア・ニュージーランドでの販売代理店となっているようです。

それ以前はリコーと関わりがあったようで、
2004年4月21日のリコーのホームページ内ニュースリリースに
「リコー、傘下のHanimex社の全株式を富士フイルムに売却」という記事があり、
それによるとリコーの子会社であるNRG Group PLCの子会社、
つまりリコーの孫会社にあたるNRG Overseas Investment Ltd.が
持っていたHANIMEXの全株式を富士フィルムに売却したようです。

1947年創業の歴史ある会社で、カメラも販売していましたが
HANIMEXブランドのカメラは
他社で生産したものだったようです。

【HANIMEXのカメラを作っていたのは日本のセディック】
HANIMEX 35ee マイクロフラッシュの電池カバーに
「Japan」の刻印があります。

調べたところ、実際にこのカメラを作っていたのは、
日本のセディックというメーカーだったようです。

『日本カメラ』(2009年9月号)の記事「光芒のカメラブランドを往く」
でセディックが取り上げられています。

その記事によるとセディックは、
1970年頃から1980年頃まで存在したカメラメーカーで、
セディックブランド以外に、FUJIFILMやHANIMEXなど
多くの会社にOEMで製品を供給していたようです。

特に110サイズのカメラを数多く製造しており、
缶型カメラ、キャラクター物のカメラなどもセディック製だったようです。

「フジカST-F」を製作するなど、小さな会社ながら
独創的なさまざまなカメラを開発したようです。

実はHANIMEX 35eeマイクロフラッシュとまったく同じデザインで、
セディックの「ノクトボーイS」というカメラが販売されていたようで、
こちらはHANIMEX 35eeマイクロフラッシュの内蔵ストロボを
赤外タイプにした赤外ストロボカメラだったようです。

【HANIMEX 35ee マイクロフラッシュの特徴】
上に跳ね上げるレンズカバーが大きな特徴のカメラです。
レンズカバーを上げた状態がかぶと虫に似ているため、
「ビートル・オート」という愛称があります。

手動でカバーを持ち上げると裏側にあるストロボがあらわれます。
使用しないときはレンズカバーを閉じればレンズやファインダーは保護され
露出計のスイッチも切れるようになっています。

絞り優先EEのカメラですが、一見絞りを変える場所は見当たりません。
レンズの回りにあるフィルム感度セットダイアルが
フィルム感度ではなく、レンズの絞り値の切り替えになっています。
ISO64・100・400が、F5.6・F6.3・F11になります。
そのため、「ASA MEMO」と書かれたメモリー窓が別にあります。
シャッタースピードは1/15~1/500秒です。

ピントはレンズ前面の3個のマークに合わせる目測式で、
最短撮影距離はチューリップマークの1メートルです。
ファインダーではピントは確認できません。
中央のグリーンのマーク(2メートル)に合わせておけば
日中屋外では1.5メートルから無限遠までピントが合うようになっています。

露出不足だとファインダーの左側の赤いランプが点灯します。
フィルム感度セットダイアルをフラッシュマークに合わせると
ストロボが光ります。
ストロボ撮影時は絞りは開放のF3.5に自動的にセットされ、
ISO100では1~3.5メートルが良好撮影範囲に入ります。

カラーはブラックとレッドがありました。
ストラップを付ける箇所がないため、使用したい場合は
三脚穴にねじ込んで使用するタイプのストラップを使用します。

フィルムの装填は手動による巻上げで、
撮影終了後は背面にあるRボタンを押して巻き戻し作業が必要です。

コンパクトで斬新、かつ可愛いデザインが魅力的なカメラです。

【特記】
ドラマ「東京湾景」にて、女優の仲間由紀恵さんが使用されていたようです。
youtube 1分08秒~
このような珍しいカメラをどこから手に入れて
ドラマの中で使うことにしたのか興味深いですね。

左側のカバーは、新品として販売されていたときのものです。
「Beetle」と謳っていたのですね。

【作例】

【仕様】
レンズ:33ミリF3.5(3群4枚)
シャッター:電子制御1/15~1/500秒
ファインダー:直視式 倍率0.5
焦点調節:1メートル~∞
露出計:CdS使用による絞り優先EE EE連動範囲ISO100でEV9.5~14.5
電源R03(単4)型電池2本使用
フィルム送り:背面ギヤによるリアーワインディング
大きさ・重さ:102×70×42ミリ 190グラム(電池別)
標準価格:32,000円(ケース付き)、チェーンストラップ2,000円
発売期日:1982年4月


面白カメラ★2★マミヤU
も是非お楽しみに!

[ Category:etc. | 掲載日時:10年04月11日 16時00分 ]

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