フィルムを簡単にデータ化したい。これはまさにフィルムカメラユーザーにとっての夢であると思います。
実はそんな夢をかなえる素敵なアイテムがNikonから発売されているのです。
その名もフィルムデジタイズアダプター ES-2!
「フィルムデジタイズアダプターのすゝめ」では、そんな夢をかなえてくれるフィルムデジタイズアダプター ES-2をご紹介したいと思います。
第一回では「準備編」として主な使い方をご紹介したいと思います。
〇用意するもの
- フィルムデジタイズアダプター ES-2
- AF-S DX Micro NIKKOR 40mm F2.8G、AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8 G ED、Ai AF Micro-Nikkor 60mm F2.8Dのいずれか
- Nikon デジタル一眼レフ(機能上D850やD780がお勧めです。)
- データ化したいフィルム
まずは開封。
フィルムホルダーが2種類、レンズにつけるアクセサリー類が3種類入っています。
フィルムホルダーにフィルムをセットします。短いフィルムホルダーはマウント仕上げを行ったフィルムに対して用いるものですので、今回は使用しません。
次にアクセサリー類をレンズに取り付けます。
使用するレンズによって対応するアクセサリーが異なりますので注意が必要です。
AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8 G EDには短いタイプのリング型のアクセサリー(62mm用アダプターA)
Ai AF Micro-Nikkor 60mm F2.8Dには長いタイプのリング型のアクセサリー(62mm用アダプターB)が対応します。
今回はAF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8 G EDを使用するため62mm用アダプターAを選択しました。
リングはねじ込み式になっていますので、まずはES-2側に装着しレンズにもねじ込みます。
フィルムをホルダーに挟み込み、セットします。固定ねじを緩めるとフィルムホルダーの傾きを微調整できます。
さて、セットが完了しました。
ここで一つ注意点があります。フィルムには表と裏がありますので裏のままデータ化してしまうと画像が反転してしまいます。FUJIFILM、Kodakなどフィルムの端に記載があるほうが表となりますのでセットする際の目印にするとわかりやすいと思います。 カメラにセットしてライブビューモードにします。
D850やD780はネガフィルムデジタイズ機能がありますのでソフトなどを介さずネガポジ反転を行うことができます。
もちろんポジフィルムであればネガポジ反転なしでそのままデータ化することができます。
そして今回データ化したものがこちら、
はじめてフィルムカメラを持って旅行に行った時の写真です。
福島県の鶴ヶ城を訪れたのですが、セミの抜け殻がたくさんあったことをよく覚えています。
初めて触るフィルムカメラ、試行錯誤しながら撮影したものの見事にピントは外れています。
「失敗写真」ではありますが、思い出に残る一枚です。
そして本命の鶴ヶ城。
梯郭式の平山城、第二次世界大戦後に再建されました。
中には資料館があり見どころたくさんの素敵なお城です。
どっしりしつつもスタイルが良く圧巻でした。
ついつい楽しくなり、データ化を楽しんでしまいます。
こちらは三重県二見の夫婦岩、鳥居の上に鵜が止まっており大変神秘的でした。
モノクロネガもホコリに気を払えば、問題なくデータ化することができます。
フィルムをデータ化といえば、「写真屋さんで現像と同時にスキャンしてもらう」か「専用のスキャナを購入する」か、この二択であると思い込んでおりましたが、手元にあるカメラを使ってこれだけ手軽に、なおかつD850などの高画素機を使用すれば高い画素数でのデータ化を行うこともできて大変感動しました。
家に眠るフィルムを簡単にデータ化できますので、家にいながらも思い出に浸ることができます。
初心を思い出し、自分を振り返るきっかけとなる良い経験となりました。
この機会にぜひ「フィルム」と「思い出」の整理をお楽しみください。