「ニハチ」
カメラ業界でニハチと言えば28mmかF2.8を意味する言葉として使われています。
本ブログでは、マップカメラの28周年をニハチとかけ、マップカメラスタッフ一押しの「ニハチ」レンズを通し、「ニハチ」の魅力を皆様に紹介していきます。
毎日28mmかF2.8のどちらかが掲載されますので、お見逃しなく!!
本日ご紹介する「ニハチ」は…
『Leica Summaron M35mm F2.8 』です!
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ライカのズマロン35mmF2.8。いわゆるオールドレンズの中でも癖の少なく、それでいて味のある写りが魅力的なレンズです。
F2.8のレンズと聞いてまず思い浮かぶお気に入りのレンズです。
そんなレンズにあわせるボディはLeica M(Typ262)です。
すこし太めのボディで、手に持った時の重量感が個人的に好きなカメラです。
ライブビュー撮影ができないため、毎回ファインダーを覗いて二重像を合わせて撮影します。
カメラで写真を撮る楽しさを教えてくれるカメラです。
この組み合わせで何を撮りたいか。少し考えましたが、自然に囲まれた風景が似合いそうだと思いました。
(今回の写真はすべて絞りF2.8で撮影しています。)
都内の喧騒を少し離れれば、海と山に囲まれた景色があります。
船がぷかぷかと浮かび、この日の仕事はひと段落ついたのでしょうか。
自然の中に人々の生活が少しだけ垣間見えるような景色が好きです。
ズマロンはそんな風景を劇的に切り取り過ぎないところが特に好きです。
ありふれた日常をそっと切り取ってくれます。
一面を見下ろせる展望台に登りました。遮るものが無く遠くまで見通せる景色を見るのは久しぶりでわくわくしました。
緑と青のコントラストが綺麗です。
ライカは青や緑の発色がいいなと毎回思います。
遠くから見ていると、近くにもいきたくなります。
薄い水色の水面がキラキラ輝いていました。
周辺光量も少し落ちますが、気になるほどではありません。
線も柔らかく、どんな場面でも使いやすいレンズだと思います。
海の目印や漁網を浮かせるために使われているビン玉が道を彩る通りがありました。
ちいさい頃このビン玉がほしくて、母に買って帰って部屋に飾りたいとおねだりしたことを思い出しました。
F2.8はボケ量もちょうどいいと思います。
主役を際立たせながら背景も溶けすぎずさりげなく写ってくれます。
オールドレンズだと、もっと背景がザワザワするレンズもありますがズマロンは自然なボケ方です。
道にただずむ道路標識です。
ライカを持って歩くと、何となくこういう少し寂しそうに見えるものも撮りたくなります。
青空での鮮やかな青の発色もライカの魅力ですが、曇り空の時の少し暗い色を撮っても、何か静かな物語が始まりそうな味のある写りになるところも魅力です。
帰る途中、神社へ寄り道をしました。ここは1つの島全体が神社になっています。
神社に入ると空気がぴんと張りつめているような厳かな雰囲気でした。
その雰囲気をレンズも感じたのかは分かりませんが、これまでの写真と比べると何となくキリっとした一枚になっています。
少し暗めにして撮りました。
隅まで潰れることなく写っています。
石で作られた鳥居や狛犬の、ザラっとした手触りが伝わってきます。
優しく、柔らかい写り。
ずっと心に残しておきたい景色に出会った時、私はこのレンズを使います。
私の一押しの「ニハチ」レンズは、Leica Summaron M35mm F2.8 です。
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