二眼レフは、いかがですか?! その11
てなわけで、先日上野の東京国立博物館に「対決-巨匠たちの日本美術」(8/17で終了)を観にいって参りました。 かなりの人出で20分くらい炎天の下入場待ちをし、入ってからも人・人・人… まぁ、お目当てのものはじっくり鑑賞できたので良しとしようと、渡り廊下を歩きながら本館の常設展会場へ。 そこで、バッグの中よりおもむろにローライを取り出して、いざ準備OK…
そう、ここからが今回の本題。 意外とご存じない方もおられるのですが、美術館や博物館って常設展などに関しては撮影OKのところ結構あるんです。(とはいえ、必ず事前に確認してくださいね。) 作品保護の関係でフラッシュ撮影や三脚の使用は不可ですが、そこはシャッターショックの少ないローライ! 今回の東京国立博物館はとりわけ暗いところで、感度800のカラーネガフィルムで1/30秒F2.8なんて数値でしたが頑張って撮って参りました。
本当は、本館正面入り口より入ってすぐ右手にある仏像の展示室がお気に入りなんですが、今回は特別に六波羅蜜寺の仏さまたちがいらしていて、撮影不可でした。 そこで二階で展示されていたお地蔵様たちを。
ローライフレックッス2.8F(プラナー) 1/15秒F2.8
どうですか、仏さまの優しい輪郭を出すには、やっぱりプラナーかなと…
ファインダー越しに見る仏さまは、何か違った雰囲気をかもし出しています。 もう気分はプチ土門拳… 息を詰め、静寂の中にある一瞬の表情を見逃さずに、パチリ…… 横では他の来場者たちが、コンパクトデジカメで軽快にパシャ、すぐにモニターで確認。 ブレていたらまた撮り直し… …いいんだ、私はこの仏さまとの出会いを大切にして、もう一枚、少し違う角度から…… …結果として、1/3くらいはブレていたんですが、本人が楽しけりゃね!
同 1/15秒F4
美術館での写真というと、エリオット・アーウィット氏の作品集『美術館にいこうよ!』などが有名。 こちらは美術品の撮影というよりも鑑賞者を交えたスナップショットが主ですが、彼らしいユーモアあふれる写真ばかりです。(それにしても西洋の美術館ってなんて明るくて開放的なんでしょう。 うらやましい~)
私個人的には、近代の日本絵画が好きなので、お勧めの美術館は東京・竹橋の東京国立近代美術館や鎌倉・鶴岡八幡宮の敷地内にある神奈川県立近代美術館などです。 こちらの常設展や所蔵作品展は、いつ行っても結構すいてる(…ごめんなさい!)ので、じっくり美術館の世界に浸れます。 作品だけでなく、建物自体にもいたる所に撮影ポイントがありますしね。 本当は、こういう静かなところで彼女さんと二人、ゆっくり絵を鑑賞しながら、時々そっと真剣なまなざしの彼女の横顔をローライでパチリ… (ってまた始まったなんて言わないで!! 絶対いい絵になるんだから…)
そんなわけで、これから残暑厳しいようですが、私は芸術の秋に向け、ローライのお手入れを始めます(あくまで、芸術のためにです)ので、続く… (文責・イット)