冬の街 ポートラ編
厳しい寒さも過ぎ、徐々に温かくなってまいりました。
所により桜が見ごろを迎えていますが皆様はいかがお過ごしでしょうか。
今回は時期を少し遡り、いつも使っているフィルムと違うものを試してみようと思い立ってKODAKはPORTRAのISO160で今年の冬の街を
振り返ってみました。
またお付き合いいただけると幸いです。
スキャンの段階で極力ニュートラルに近づけようと試みましたがその時の私の技術ではこれが限界でした。
上の2枚は寒々しい反面どこか温かみのある風景です。
その名の由来、ポートレイト向けに設計されたフィルムなだけあって
青が強いはずなのに寒色以上に暖色がより映えている気がします。
続けて極端な露光の場所で。日陰では読み方も相まってかコダック特有の青が目立ち、日向ではやはり暖色めに。
余談になりますが、私個人で初めてこんなにきれいな流水を撮れました。幸先や善しです。
お次は絞ったり開いたり。
上はf4くらいでしたが、レンズのおかげもあってかここまで確かな描き方をしてくれています。
下は開放f2です。元来解放だと周辺が甘いレンズですが、ここまで甘さ増し増しになるとは予想以上です。
私が普段用意する写真の中ではシャープさが鳴りを潜め、
かわりに評判通りのやわらかな色調と甘い仕上がりに。
今回メジャーなISO400ではなく160を使用した理由として、
日中に絞り解放で撮りたかった事が非常に大きいです。
とはいえ160であっても決して暗すぎず振り幅が非常に広く、
扱いやすさにおいて右に出るフィルムはそうないでしょう。
またこのほどよい粒子感がフィルムで写真を撮っている事を実感させてくれるのではないでしょうか。
荒すぎず細かすぎずのこの絶妙な線引きが多くのフィルムユーザーを虜にしていると感じました。
寒い日だからこそかすかなともし火の温かさが沁みるものです。
その温かさを伝えるにはもってこいの優しく甘いフィルム、あなたも是非1本いかがでしょうか。
基本は5本セットですが。
それではこの度はここまで。
またいつか。
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