【マップカメラ鉄道倶楽部RailMap】冬の阿武隈急行
今回は福島県福島市から、宮城県南部の槻木(つきのき)までを結ぶ阿武隈急行を撮影してきました。
阿武隈急行の歴史は、旧国鉄時代の丸森線まで遡ります。
丸森線は福島県北部地方と宮城県南部を結ぶ東北本線の勾配緩和迂回路線として計画されながら、旧国鉄の財政再建の影響により、路線工事の大半を完了しながらもついに全線開通することが出来ませんでした。
しかし赤字路線を救う第三セクター方式が全国各地で実施されはじめると、丸森線にも救いの手が差し伸べられました。こうして昭和63年(1988年)にようやく第三セクター鉄道、阿武隈急行が福島-丸森間で全線開通したのです。
現在阿武隈急行で運行している8100系。
創業当時に借入れ運行していたディーゼルカー、キハ22は既に退役しています。
8100系の車内。
前部と後部で、それぞれ4人掛けボックスシートとロングシートの構成になっています。
「やながわきぼうのもりこうえんまえ」。とっても長~い駅名です。
辺りはの~んびりした農村風景。農家の納屋では名産の「あんぽ柿」を作ってたりします。
去年生っていたへちまがぶらぶら・・・
誰もいない市民プール。真冬なのに、きれいな水が張ってありました。
向瀬上(むかいせのうえ)駅付近。阿武隈川の鉄橋を渡る8100系。背景の山々は阿武隈山系。
やながわ希望の森公園前駅付近。半田山(はんだやま)を背景に8100系が橋梁を渡る。
向瀬上(むかいせのうえ)駅付近。桃畑の中を行く8100系。春には一面に花畑が広がる。
夕暮れの橋梁を渡る「ホリデー宮城おとぎ街道号」。背景は福島市のシンボルとなっている吾妻小富士。
阿武隈急行の沿線は、旧伊達藩の盟主伊達氏発祥の地とされています。そのため伊達氏時代の史跡がいくつも残っています。派手なレジャー施設はありませんが、歴史と自然をゆっくり楽しむにはとてもよいところです。
また最近、ローカル線といえば廃線の話題がなにかと耳に入ります。
そんな中、一度は廃線・転換の憂き目に会いながら、地元の人達を乗せて今も力強く走り続ける阿武隈急行を、これからもずっと見守ってゆきたいと思いました。
《今回の使用機材》
キヤノンEOS Kiss DIGITAL X
EF-S17-85mmF4.5-5.6 IS USM
EF70-200mmF4L IS USM