オールドカメラを特集した雑誌記事で「復刻して欲しいカメラ」の常に上位に位置される名機、それがローライ35です。
　1966年（昭和41年）発売から、実にさまざまなバリエーションが世に出ましたが、レンズ沈胴式の極限までに小さなボディは「高級コンパクト」という新たな領域をカメラ史に残した、まさに時代の名機です。
　当フロアでも常に問い合わせの多いこのローライ35の中古品が、今回大量入荷いたしました。根強い人気の初期型「ドイツ製」や、描写力重視の「ゾナー」レンズ付、よりシンプルな「トリオター」レンズ付などさまざまです。

　ただしこのローライ35、お使いになるにはそれなりの覚悟も必要です。店頭でそのデザインに惹かれ初めて手にされた方が、必ずといっていいほど驚かれるのが、距離計非連動、つまりピント合わせは目測でおこなうということです。そのためレンズ性能にも高い評価を受けていながら、ピンボケを恐れ、開放での描写を常時楽しめないのが、最大の難点。その他にも、小さなボディに精巧なメカニズムを無理矢理（？）押し込んだがために、左手での巻き上げ、ストロボシューがボディ底面に位置するなど、迷機ぶりを遺憾なく発揮しています。

◆現在のローライ35の在庫状況は→こちら

※なお、枻文庫から7/10発売になった原康著「お散歩カメラのススメ」でも、
　ローライ35の魅力がお楽しみいただけます。