【マップカメラ情報】富士山頂での悲劇
みんさんは日本で一番高い場所に行ったことがありますか?
私は去年の夏に友人達と行きました。
そう、富士山です。
五合目まではバスで行き、そこからは自分の足で登ります。
各々カメラを持参して登りながら写真を撮っていました。中には一脚を持ってきた強者までいましたが・・・。
コンパクトデジカメがあれば一番便利なのですが
私は持っていなかったので、フィルムコンパクトを一台持っていきました。
そして今回の主人公である、T氏は マニュアルの一眼レフカメラを持ってきていました。
夕方5時頃に八合目の山小屋に到着、そのまま一泊しました。
深夜2時頃に出発の準備を整え、真っ暗でとても寒い中、山頂を目指し歩き始めました。
「なんでそんな時間に?」とお思いの方に。
山頂から御来光(日の出)を見るためです。そのため深夜に出発しなければならないのです。
約二時間後、山頂に無事到着!!私は友人達と抱き合いました。
「わーーー!!やったね!!お疲れ様でしたー!!」
登頂の達成感は本当に気持ち良かったです。その後一休みして、我々は御来光を待ちました。
すでに多くの人にいい場所をキープされていました。
私はT氏と一緒に端のほうに向かい、スタンバイしていました。
T氏もカメラを構え、来る御来光に狙いを定めていました。次の瞬間、ついに御来光の時がやってきました。
一斉にシャッター音や歓声が響き渡りました。私もファインダーを覗きながらシャッターをきります。
何枚か撮影していた私はT氏の異変に気づきました。しきりに巻き上げの辺りを気にしているのです。
「Tさん、どうしたんですか?」
私が訪ねるとT氏は凍えた声でこう言いました。
「フィルムが切れたかもしれない・・・。」
なんとゆうことでしょう。一番のシャッターチャンスの瞬間にフィルムが切れてしまったのです。
原因はやはり「寒さ」ゆえでしょうか?
当時の気温は約0度、もしくは氷点下2.3度といったところでした。
また、その時のT氏は御来光に「興奮して力一杯巻いた」との事で、枚数以上に巻上げをしてしまっていたそうなのです。
現場の「寒さ」とT氏の暴走が、フィルムを根元から引きちぎってしまった様で「何枚撮っても終わらない???」・・・。
パニックに陥ったT氏はなんと、その場で裏蓋を「パカリ」。
富士山頂でレンズの絞りではなく、裏蓋を「開放」してしまったのです。
その瞬間、被写体の御来光がフィルムを照らしたのでした・・・。
結局、せっかく撮影した全てのカットは駄目になってしまいました。側にいた私も予備フィルムが無く援助することができません、撮影のチャンスは一瞬でT氏は本当にガッカリしていました。
失敗談ではありますが、それ以来T氏は「フイルムはやさしく巻く」「フイルムカウンターは枚数の最後まで確認する」を心がけているそうです。
ただ、なぜあの時裏蓋を開けたのかは「今でもわからない」と・・・。
また再チャレンジですね!!