【マップカメラ鉄道倶楽部RailMap】小田急電鉄80周年記念&ロマンスカー50周年記念
小田急電鉄では現在2つの記念イベントが開催されています。
1つは、1927年4月小田急線(新宿〜小田原)開業80周年記念、もう1つは1957年7月小田急ロマンスカー就役50周年のイベントです。
ロマンスカーは現在5種類(VSE・EXE・RSE・HiSE・LSE)の車両が運用されています。
その中で一番古いLSE7000形(1980年12月デビュー)が50周年記念のイベントとして、デビュー当時のグレーとバーミリオンオレンジ色に塗り替えられました。LSEがこの旧塗装カラーに戻るのは約10年ぶりの事だそうです。
旧塗装に塗り替えられたロマンスカーLSE7000系
入生田〜箱根湯本(使用機材:Nikon D200+AF ED80-200mmF2.8D New)
塗装変更前のロマンスカーLSE7000形(写真右)
2006.6 風祭駅にて(使用機材:Nikon D200+AF-SVRED70-200mmF2.8G)
一般の車両には80周年記念(写真左)のロマンスカーには50周年記念(写真右)ステッカーが貼られています。
撮影に訪れた箱根登山鉄道の「風祭駅」、短い登山電車の3両編成(小田急の車両なら2両分)しか停車できない小さなホームに、上り線と下り線の隙間にある小さな駅舎が特徴のかわいい駅だったのですが、悲しい事に建て直しの為、取り壊されていました。
かろうじて風祭名物の手動ドアは健在でしたが、これも近々見られなくなるのかもしれません。
手動ドアとは、車両は長すぎて風祭駅のホームに収まらない小田急の車両の1両のみを非常用ドアコック操作(ドアを押さえている空気を抜く)後、大きな手袋をつけた駅員さんが手でドアを開ける作業です。
箱根登山鉄道は神奈川県の小田原〜強羅間約15kmを結んでいます。登山鉄道の線路幅は1435mm、一方途中の箱根湯本駅まで乗り入れている小田急電鉄の線路幅は「狭軌」と呼ばれる1067mmの為、小田原〜箱根湯本間は登山電車用の2本のレールの間にもう1本レールを敷いた3線軌道となっていました。しかし昨年の3月のダイヤ改正で登山電車の小田原〜箱根湯本間での運転が無くなり、今回の風祭駅の建て替えと同時に、登山電車用の外側のレールも剥がされてしまいました。
入生田駅側に登山鉄道の車庫があるので、かろうじて入生田〜箱根湯本の1区間のみ3線軌道が残っていますが、一番上の写真を見ていただければわかると思いますが、1番右側(登山鉄道用)のレールの錆が本数の少なさを物語っています。
写真左:風祭駅。小さな駅舎は跡形もなく無くなっていました。
写真中:登山電車用の外側のレールが外されてしまいました。枕木の溝だけが寂しく残っています。
写真右:現在建設中の新ホームでドアコックを操作する駅員さん。完成したら名物の力業も見られなくなってしまいます。
路線は箱根登山鉄道なのに、登山電車の姿が見られない上に、名物の風祭駅も姿を変えてしまうとは…
記念列車の撮影に訪れたつもりが、ちょっと寂しい気分になってしまいました。