2021年の夏、私たちMapCameraは27周年を迎えます。
これもひとえに、日頃ご愛顧いただいている皆様があってこそのこと、いつも本当にありがとうございます。
今年はマップカメラで働くスタッフ一人一人が、27周年にちなみ「○○と、つながる」というテーマでバトンを“(27)つな”ぐことに。
「屈指のカメラ好き」は数居れど、撮るもの、撮る目的は十人十色、否、百人百色とも言えるほどに多様であるはず。
夏休みを思い出すような思い出の毎日から、少しずつお時間を拝借いたしまして「カメラが人とモノを繋ぐ様」をご覧いただこうと思います。
ファインダー越しと表現される世界は隔たれているわけではなく「繋がっている」という事を実感していただけたのなら私達も嬉しい限り。
個性派揃いの全45回、今夏のお供にどうぞ。
実は、私にとって珈琲は踏み入れたばかりの趣味の世界。
一番最初に「楽しい」と感じてから、いままで知らなかったものを徐々に知り、感じなかったものを少し感じるようになってきた。
趣味としてもしかすると一番楽しいと言ってもいいかもしれない、そんな時期。
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お気に入りはケニア産の豆、いくつか試しましたがハズレ知らずです。
フルシティローストに焙煎したもらった豆を少し荒めに挽き、気持ち高めの温度で淹れるのがマイブーム。
こうして何種類かの条件で一杯の珈琲ができあがる様を、「写真と一緒やな」と思っていつも楽しんでいます。
豆を選んで焙煎、抽出方法を決め、使う器具、湯温、挽き具合、抽出時間を選び、そして出来上がった一杯のコーヒー。
フィルムを選び、使うカメラを決め、被写体との距離、シャッター、絞り、構図を判断、こうして撮れた一枚の写真。
自分で撮る、一本目のフィルム。
自分で淹れた、一杯目の珈琲。
真っ暗だったり、酸味が強かったり。
思いっきりブレていたり、トゲトゲした癖があったり。
その全てが目新しくて、その全てが面白くて、完璧とはおよそ言えないまでもとにかく楽しくて、
なにより「この一枚、この一杯を自分で作ったんだ」という体験がとても愛おしく思います。
傍にいつもカメラがあるのは、そんな瞬間を残したくて、そう、作品というよりもその「時間」を残したくて。
そうは言っても、冷め切ってしまう前に美味しく飲み切りたいドリップコーヒーの時間。
いざ過去の写真を振り返ってみたところで、思ったよりカップの写真は残ってませんでした…というオチ。
自分の凝り性なところをもう少し柔らかくしてあげて、もっと気軽に「好き」と繋がるべきなのかもしれません。
これから過ぎ行く全ての時間には、等しく残す価値がありますから。
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今日から8月。
「あれ、夏ってまだこれ以上暑くなるんやったっけ…?」
と、過去の記憶を辿りながら、大汗をかいたグラスで飲むアイスカフェラテの美味しいこと。
今月末までこのシリーズは続きます。
熱中症にはくれぐれもお気をつけて、明日以降も楽しみにお待ちください。
それでは。