【マップカメラ鉄道倶楽部RailMap】生まれ変わる東急東横線
東急東横線と東京メトロ副都心線は2013年3月16日より相互乗り入れを開始します。
これにより東急東横線の渋谷駅は副都心線と同じ地下ホームへ移転。現在の地上駅もあと少しでその役目を終えることになります。
先日の渋谷ヒカリエのオープンで装い新たになった渋谷駅ですが、日々様子の変わる駅周辺を見に行ってきました。
東急東横線を地下5階の渋谷駅につなげるため、新たなルートとして代官山駅のすぐ先から地下へ潜るための工事が行われています。
渋谷は「谷」というだけあって凹んだ土地です。地下鉄銀座線がデパートの3階に駅を構えるのも谷の深さ故。
代官山という山から一気に谷底へ。しかも谷の底には渋谷川という川が流れており、列車はわずか数百メートルでその川の下をくぐり抜けなければなりません。
工事現場の物々しい鉄骨を見ると、そのとてつもない急勾配工事の凄さが伺えます。
渋谷清掃工場の巨大な煙突をなぞるようにカーブして渋谷に向かう東横線。
煙突が見えるともうすぐ渋谷の目印でしたが、今後は暗い地下へ。車窓から何も見えなくなるのは寂しい限りです。
JR線を跨いでいた箇所も今度は上下が逆転。地下トンネルになってしまうと、列車同士の交差シーンも見られなくなってしまいます。
東横線と山手線が一緒に来るタイミングを計っていたら、緑色の山手線に遭遇しました。
今年で山手線に緑色の車両(103系)が走ってから50周年との事で、記念ラッピングが施されました。それまでは総武線と同じ黄色電車だったって知ってましたか?
1編成しかない貴重な車両を見た後は、東急の車両を追っかけてみました。
元住吉駅に隣接する車庫には、試運転で入線したと思われる副都心線の車両(左から1番目)が停まっていました。
東急目黒線の車両も停まる元住吉車庫には目黒線に乗り入れている都営三田線の車両(左から3番目)も。いろんな会社の車両が一同に見られる博物館のような状態です。
逆に今回の副都心線乗り入れにより、乗り入れが中止される路線もあります。
それは現在菊名まで乗り入れてる東京メトロ日比谷線。
カーブの多い日比谷線は、きついカーブを曲がるため東横線を走る他の車両と比べて少し短めの18m車両が使われています。
長さが異なる車両は当然ドアの位置も違う訳で、転落事故防止に進めているホームドアの設置の課題にもなっていました。
今後は一般的な20m車で統一されることにで輸送力が増強され、安全面でも工事が進めやすくなります。
東横線からの日比谷線乗り入れが無くなることで、日比谷線乗入用に作られた東急の18m車1000系も東横線から姿を消すことになりそうです。
行先表示の脇に書かれた「日比谷線直通」の文字ともお別れです。
1964年より開始された東横線と日比谷線の相互乗り入れの終了は、高度成長期のサラリーマンを六本木や銀座、茅場町へ運び続けてきた役目の終了の様にも感じられ寂しく感じます。
一方の渋谷駅も地下駅に変わることによって、便利になる乗り換えと不便になる乗り換えが生じます。
新たな流れの変化により周辺地域がどのように変化するのか、目が離せません。