私がカメラを始めたきっかけ Vol.3
私がカメラを手にしたきっかけは今から約9年前、学生時代に某雑貨屋を訪れていた時のことです。
写真集コーナーのすぐ隣に置いてあったトイカメラを見つけ、面白そうだと思い購入してみたところから始まりました。
それ以前にもコンパクトデジタルカメラは持っていましたが、父親のお古というのもあってあまり興味は持っていませんでした。
フィルムを試しに何本か撮影して現像に出し、L判にプリントされたものを見ると思わず「おおっ」とうなってしまいました。
試し撮りとはいえ自分の見つめた風景がレンズ、フィルムというフィルターを通して鮮やかに写し出されていたのです。
時期としてはこれから就職活動を始めていくという頃。
社会に出てからうまくやっていく自信が持てない中で、写真との出会いが私の人生に別の道を示してくれたのです。
「自分の見た風景を写真として記録していけば自分という存在を残すことができる」
社会人として結果を残すことはできないかもしれないが、写真という“表現”でなら自分という存在を残すことが出来るかもしれない、
そう思ったのです。
決して前向きな理由ではないかもしれませんが、これが私の写真を始めるきっかけとなりました。
もちろん純粋に趣味として楽しんでいたのは間違いありません。
次第に自分ですべての設定を調整したいと思い「Nikon (ニコン) FM10標準セット」を購入。
レンズも拘って単焦点にしようと思い「Nikon (ニコン) Ai Nikkor 50mm F1.4S」の中古を購入しました。
始めた当初はカラーネガを使っていましたが次第にモノクロ写真に興味を持ち、現像キットを購入して自宅で現像するようになりました。
今回の写真は当時現像したものをスキャナーでデータ化していたものですが、まだ作業に不慣れでゴミや歪みが多いですね。
FM10がトラブルで早々に壊れてしまったため、せっかくだからいいものにしようと「Nikon F3」を中古で購入しました。
その後もF、F2とニコン沼にはまっていくことになります。
当時は音楽部に入っていたので、文化祭などのリハーサルの様子をよく撮影していました。
もう一枚は自宅から見た夕日。相変わらずゴミが多いですがこうして見返してみると懐かしさで胸がいっぱいになります。
現在はすっかりデジタルに移行し「Nikon (ニコン) D610 」を使用していますが、相変わらずニコン派です。
今でもカメラは常に身近にあり、自分の見ている風景を記録し続けています。
誰かに評価されるわけではなくても、時が経って改めて見返した時に当時の感覚を一瞬でよみがえらせてくれる。
それが写真の素晴らしさであり、私にとってカメラを単なる道具という概念を超える大切な存在たらしめているのだと思います。
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