【タイムズフォト】空を見上げた帰り道
久しぶりに空の写真を撮りました。
休日に電車を利用して出かけた私は中央線に乗って家へ向かう途中でした。
その電車の中、ドア際に立っていた私の視界に見事な雲が広がっていました。
肩から提げていた鞄の中からPanasonicのLX3を取り出し、レンズを外に向けてシャッターをきるタイミングを待ちました。
そして・・・
「カシャッ」
電車の中にシャッター音が静かに聞こえた後、私はすぐにモニターで画像のチェックをしました。
久しぶりに見た見事で大きな雲、久しぶりに撮影した空。
これが、今年に入って最初の空の写真でした・・・。
電車を降りて駅前の自転車駐輪場に着き、再び空を見上げました。
するとそこには、電車の中から見たような大きな雲が広がっていました。
再度鞄からカメラを取り出し、空にレンズを向けました。
今日は他の場所でもいい感じで空の写真が撮れるかもしれない。私はそう予感しました。
カメラを鞄に入れず、ストラップをタスキがけにしてカメラを背中にぶら提げ、自転車に乗って出発しました。
しばらく走った私はついついニヤリと。そう、予感は的中。
駐輪場を出発して、家までの道のりを自転車を漕いで帰る道中も何度も空を見上げていました。
綺麗な夕日が眩しく視界に差し込んでくるので、私は目を細めたり手をかざしながら走りました。
夕日によって作られた電柱や木の影のシルエットが綺麗だったので、自転車を停めて一枚撮影。
家からすぐの距離にある学校のグラウンドの脇を通りました。
この日はすごく風が強く、数分時間が過ぎただけで雲の形があっという間に変わってゆき、私は夢中でシャッターをきりました。
雄大な大空と眩しく光を放つ夕日の下では、この大きなフェンスもなんだか、ちっぽけな存在に見えてしまう。
さらに小さな自分は、もっともっとちっぽけなんだろう。そんな事を考えながら空を見上げていました。
子供の頃から空を見上げるのが好きでした。少しずつ形を変えてゆく雲、太陽の光で変わってゆく空の色。
大空という名の青い海を、雲という名の白い姿の魚が泳いでいるようだ。
空はなんで青いんだろう?雲はなんで白いんだろう??子供のころの「なんでだろう?」は数え切れない。
家の前にて。太陽はどんどん傾き辺りは薄暗くなってゆく。久しぶりに空を撮影していたせいか、時間の経過を早く感じました。
肌寒くなってきたので、早く買い物を済ませて家に帰らなきゃ。私はカメラの電源を切り、自転車を漕ぎ始めました。
しかしすぐに足を止め、振り返り、再び空を見上げていました。
もうじき、生まれ育ったこの町を離れる私にとって、この町での撮影が今日で最後になるかもしれない・・・。
そう思うと足が前に進まず、寂しい気持ちで胸がいっぱいになりました。
「もうすこし眺めていようかなぁ・・・。」
空がお別れの挨拶に来てくれたのかもしれない。そう考えることにしました。
せっかく空の写真を撮っているのだから。暗い気持ちで撮っても楽しくない。プラス思考で楽しく楽しく。
新しい町でも、キレイな空が見れるといいなぁ・・・。
さてさて。買い物も終わったし、お腹もへったし、そろそろ家に帰りますかね。
4月のはじめ、空を見上げた帰り道。
使用機材::Panasonic LUMIX LX3