週刊カメラーズ・ハイ!【アーカイブス】『シンプル・イズ・ベスト CONTAX S2』
┃週刊カメラーズ・ハイ!【アーカイブス】『シンプル・イズ・ベスト CONTAX S2』
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~こちらの記事は2010年7月01日に掲載されたものです~
CONTAX S2 ~ 1992年9月発売 ~
「人間を機械より優先させること。カメラが操作する人の先を走るのではなく、人の後ろに従う。」
※CONTAX S2カタログより参照
原点に戻るという意味の「シンプル・イズ・ベスト」をコンセプトに作られたS2は、シリーズ初となるメカニカルカメラになりました。
オートフォーカス全盛の時代だからこそ、どんな条件下でも確実に作動するカメラを目指し、露出計以外は全く電池を使わず、
人の手で全ての操作を行うというシンプルな考えのもとで生まれました。
シャッターは低温や高温、多湿な環境下でも壊れることなく、振動や外部からのショックにも強い金属製機械式縦走りシャッターを採用。
最高速は1/4000秒、Xシンクロ1/250秒を実現しています。
また、軍艦部をはじめとする外装素材には、優れた耐久性と強さを両立したチタンを使用。
過酷な環境下でも動作出来るように、主要な部分に防塵・防滴処理がなされています。
露出機構には、明るさに影響されずに、的確に対象物を適正露出できるスポット測光を採用しています。
さらに、測光範囲はファインダー視野中央部のマイクロプリズムの範囲とほぼ同じなので、狭すぎて測光しにくいということもありません。
レンズはコンタックスマウント(Y/C)のCarl Zeissレンズを使用します。
ファインダー内にはシャッタースピードや露出オーバー、アンダーの警告表示があるため、適正露出が一目でわかるようになっています。
コンタックス S2は1932年にコンタックスI型が発売されてからちょうど60年後に、CONTAX生誕60周年記念モデルとして発売され、
1949年に東ドイツ・ツァイスイコン社が世界で初めて、ペンタプリズムファインダーを採用した一眼レフ「コンタックス S」の伝統を受け継ぐカメラとして、
「S2」という名前が付けられました。
S2は、発売当初から記念モデルとして発売したため、カメラ正面左上に60周年記念ロゴが刻印されています。
期間限定で発売された記念モデルですが、ロゴなしの通常モデルが翌年の1993年1月から発売されたにも関わらず、
記念モデルの方が出荷台数も多かったため、ロゴなしの方が貴重な存在となった珍しいカメラでもあります。
CONTAX S2b ~ 1993年発売 ~
S2の基本性能はそのままに、外装はブラックを採用。
さらに、露出機構をスポット測光から中央部重点平均測光に変更されたモデルになります。