週刊カメラーズ・ハイ!【アーカイブス】『ストロボの雑学』
┃週刊カメラーズ・ハイ!【アーカイブス】『ストロボの雑学』
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~こちらの記事は2010年4月29日に掲載されたものです~
ストロボと呼ばれる製品には「フラッシュバルブ」と「エレクトロニック・フラッシュ」の2つがあります。
今回は覚えておいて損はない「ストロボ」の雑学をご紹介します。
◆「フラッシュバルブ」◆
「フラッシュバルブ」は「閃光電球」ともいわれ、「エレクトロニック・フラッシュ」(今でいうストロボ)
以前に普及していたフラッシュのことです。
小型の発光器と、カメラをシンクロケーブルで接続することで、シャッターと
同調して発光する仕組みです。
その時に、閃光電球の中に入っている発光材が電流で加熱され閃光電球の中で
飛び散り大光量を発するのですが、たいていの閃光電球は、
その大光量に耐えられずにひび割れしてしまうため、撮影ごとに取り替える必要があります。
カメラによっては発光器が持つはずのアンブレラ(傘)を内蔵している物もあり、
閃光電球を直接カメラに差し込んで使用するものもありました。
(写真はフラッシュバルブのイメージです。)
☆★余談★☆
昔の映画などを見ていると新聞記者役の俳優さん達が手にカメラと
小型の発光器を持っているシーンを目にすることがあります。
たとえば、1953年度のアカデミー賞作品、オードリー・ヘプバーン主演
「ローマの休日」では、船上パーティーのシーンで見ることが出来ます。
まだ見たことがない方は是非ご覧ください。
◆「エレクトロニック・フラッシュ」◆
現在、私達が「ストロボ」「フラッシュ」と呼ぶ製品は、
すべて「エレクトロニック・フラッシュ」を指します。
元々は、「フラッシュバルブ」と区別する為の名称でしたが、
「フラッシュバルブ」が使用されなくなるにつれて、「フラッシュ」と呼ばれるようになりました。
また、日本で一般的に呼ばれる「ストロボ」という名称は、
アメリカのストロボリサーチ社が製造販売していた商標「ストロボ」が一般化したとされています。
「商標」なので他のメーカーは「ストロボ」と言う名称は使えず、
「スピードライト」や「フラッシュ」と呼んでいます。
一般的な写真撮影用ストロボの中を覗いてみるとガラス管があり、
その中に発光効率のいいガス(キセノンガス)が充満しています。
シャッターを押すことで充電されていた電気が放電して「光」が発生。
また、コンデンサーからの放電で、繰り返し使えるというメリットもあります。
1965年 フォクトレンダーから世界初のフラッシュ内蔵カメラ「ビトローナ」が発売されました。
日本では、1975年にコニカ CF35EF(初代ピッカリコニカ)が
「エレクトロニック・フラッシュ」内蔵カメラとして発売。
これにより内蔵「フラッシュ」が一般化されはじめ、今では多くのカメラに搭載されています。
今では各メーカーが多くの機能をもつ外部ストロボを発売しています。
「ストロボを新しくしたい!」「ストロボが欲しい!」というお客様はお使いの用途にあったストロボをご利用ください。