週刊カメラーズ・ハイ!第20回『時代を先取りしたカメラ MINOLTA α7』
┃週刊 カメラーズ・ハイ!第20回『時代を先取りしたカメラ MINOLTA α-7』
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「アルファ7」と言うと今は「SONY α7(ICLE-7)」ミラーレスデジタル一眼カメラを思い浮かべる方が多いと思いますが
「SONY α7(ICLE-7)」は「アルファ7」とつくカメラの三代目です。
その一代目の「MINOLTA α-7」は2000年11月に発売されました。
カメラデザインは特別個性的なところはないですが
フラッグシップ「α-9」で好評のダイヤル、レバー操作を継承し、使いやすさにこだわった作りです。
その一つが「露出補正ダイヤル」で、一つのダイヤルで「1/3段」と「1/2段」補正ができ、
設定変更などで撮影を中断する必要がありません。
ファインダーもα-9と同じスフェリカルアキュートマットで、
マニュアルフォーカスでもピントが合わせやすく、トップクラスのファインダーです。
そして何よりも先進性な所は背面に大型の「ナビゲーションディスプレイ」を装備しているところです。
液晶画面はモノクロですが「ダイレクトフォーカスフレームセレクター」などを持つ姿は
デジタルカメラの液晶画面を彷彿とさせます。
1990年以降フイルムカメラも電子化が進み各種設定ができるようになりましたが
これまで、取扱説明書を見ながらボタン操作を行うため
設定の変更する時は取扱説明書の携帯が必要だったので
時間的ロスも大きく撮影途中で変更を行うことは殆んどありませんでした。
「α-7」から装備された「ナビゲーションディスプレイ」によって取扱説明書が無くても設定ができるようになり撮影途中でも
撮影者の意図を素早く反映できるようになりました。
電子化が一番感じられるのは「撮影データメモリー」機能です。
フィルムのコマ間などに写し込み機能があるカメラは存在していましたが
「α-7」ではカメラ本体に記録しディスプレーに表示することができるようになりました。
撮影データのメモリーはフイルム7本分まで記録でき、カスタム改造で18本分まで増やせました。
別売りの「データセーバー DS-100」があれば撮影データをスマートメディアに書き出すことが可能で
書き出されたデータはテキストデータなので、パソコンの表計算ソフトなどで編集が可能です。
撮影者の事を良く考えているカメラだと感じられるところが多く
その中の一点が「バッテリーグリップ VC-7」です。
カメラと同様のシャッターボタン、前後ダイヤル、AF/MFコントロールボタン、AEロックボタンを備え、
グリップの握り具合も横位置とほぼ変わりません。
使用できる電池も単3型乾電池・単3型ニッケル水素電池、もしくはCR123Aのいずれかを選べます。
その他「シンクロターミナル」など備えているなど操作性の良さと高性能は高く評価されました。
MINOLTA α-7/AF 85mm F1.4G (D)
デジタル時代を先取りしたフイルムカメラです。