銀塩写真列伝 FUJIFILM VELVIA50編
皆様、フィルムはお好きでしょうか。
筆者はフィルム写真を始めたとき、このフィルムはどんな写りをするのだろう。と雑誌やネット記事等いろんなものを読み漁りました。
好みのものを見つけては試写し、前回使ったものとここが違うと一喜一憂したりと大変楽しかった覚えがあります。
今回の「銀塩写真列伝」ではそんなフィルムに焦点を当て、各フィルムの特徴などを作例とともに紹介し、フィルム選びの助けとなることを目指しています。
世の中には期限の切れたフィルムを含めたくさんのフィルムがありますが、今回の連載ではマップカメラでお求めいただけるものに焦点を当てご紹介してゆきたいと思います。
例年はシルバーウィークでにぎわう頃ですが、今年は4連休となりました。
今年は一味違った過ごし方になるかと思いますが、フィルム入門の方も、すでにお使いの方も楽しんでいただければ幸いです。
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さて、今回はリバーサルフィルム、「FUJIFILM VELVIA50」をご紹介します。
いまではあまり見かけなくなった「ISO 50」のフィルムです。
ISO感度400や100のフィルムよりも粒状がきめ細やかなこのVELVIA50は画質や色再現も良好です。
それでは、実際に使用しているスタッフの思い出や作例等も交えご紹介いたしましょう。
シャドウに青が多く混ざるのもポジフィルムであるこのVELVIA50の特徴のように感じます。
今回ご紹介しているこのVELVIA50は2年前に撮影したものですが、汗だくになりながらCONTAX645を持ち新宿を歩き回ったのを思い出しました。
今年も暑い夏でありましたが、だんだんと日暮れも早くなってきました。
季節の移り変わりの夕焼け。特に夏の真っ赤に焼ける夕暮と冬のトーンの穏やかなゆったりとした夕暮れが混ざり合ったようなこの時期の夕焼けは本当に綺麗です。
リバーサルフィルムはネガフィルムに比べてラチチュード(ダイナミックレンジ)が狭いので輝度差の激しい条件下では露出のバランスに気を使ってしまいますが、ISO50という普段は触れない低感度フィルムで勇気を出して夕暮れに向かってシャッターを切るのも乙なものではないでしょうか。