2023年11月 新品・中古デジタルカメラ人気ランキング
新品デジカメ11月ランキング | |||
1位 | SONY | α7C II | ミラーレス一眼カメラ |
2位 | DJI | Osmo Pocket 3 | デジタルムービーカメラ |
3位 | Nikon | Z8 | ミラーレス一眼カメラ |
4位 | Nikon | Z f | ミラーレス一眼カメラ |
5位 | SONY | α7RV | ミラーレス一眼カメラ |
6位 | SONY | α7IV | ミラーレス一眼カメラ |
7位 | Canon | EOS R6 Mark II | ミラーレス一眼カメラ |
8位 | RICOH | GR IIIx | コンパクトデジタルカメラ |
9位 | SONY | FX3 | デジタルムービーカメラ |
9位 | SONY | α6700 | ミラーレス一眼カメラ |
9位 | Canon | EOS R10 | ミラーレス一眼カメラ |
『SONY α7C II』が1位を獲得。前回10月のランキングでは、同じ初登場のNikon Z fに1位を譲る形になりましたが、今回見事に雪辱を果たしました。
α7IVに匹敵す色再現性と連写性能を持ち、さらにはα7RVと同じAIプロセッシングユニットを搭載することでAF性能が格段に向上しています。ファインダーもα7RVと同等の輝度を誇るなど、基本的なスペックではα7IVを上回る部分も多く、幅広い層の支持を集めました。
α7IVが中古購入に流れが移りつつあるなか、SONYの新たなスタンダード機として存在意義を高めています。
そのα7C IIの高画素モデルとして同時発売され前回5位に入ったα7C Rですが、今回ランクインならず。
同等のスペックを持つα7RVが高い人気を維持しているのに対し、早過ぎる失速です。
α7RVがメーカーキャッシュバックキャンペーンの対象となり、アピールポイントの1つであった価格差がぐっと縮んでしまったことが大きく影響しているか。
また店頭での反応として、メモリーのデュアルスロットやAFポイント操作が可能なマルチセレクターなどの装備の有無も、ハイスペック機において重要な選択の要素になっているそうです。
ところで、前回1位の『Nikon Z f』ですが、今回は4位に沈んでしまいました。
早くも人気に陰りが出たなんてことでは勿論なく、残念ながらまたしてもメーカー供給不足によるもので、現在の納期は6ヵ月待ちと言われています。
まとまった入荷もあるのですが、それを上回るペースでご予約が増えている状況です。
往年のNikonフィルムカメラを彷彿とさせるデザインは、DXフォーマット機のZ fcで大変好評を得ました。
ただZ fcはどちらかというとエントリーモデルの立ち位置で、これからカメラを本格的に始めたいという若者層を意識した販売促進がなされていました。またそのデザインに懐かしさを感じる昔からのカメラファンがサブ機的に購入されるケースも目立ちました。
それに対しZfは、Z9やZ8と同じ画像処理エンジンを搭載し、手ブレ補正機構もシリーズ最強のものを採用するなど、ノスタルジックなデザインの中にハイエンド機の能力を詰め込んだカメラとなっています。本格的な撮影を楽しみたい方々がこぞって注文を入れたというのも納得の1台です。
Z9の時のように供給不足が長く続くことがないよう、メーカーの頑張りを期待したいところです。
今回そのZ fを僅かな差で上回り、3位に『Z8』が入りました。
こちらは入荷状況も安定してきていて、国内外を問わず多くのお客様からのお問い合わせがありました。
人気の高いNikon勢を抑え、今回見事に2位にランクインしたのは『DJI Osmo Pocket 3』。前回初登場7位からジャンプアップです。
今までこの手のムービーカメラは発売開始時に爆発的に売れ、その後比較的早く落ち着いてしまうというのがパターンでした。
動画撮影に特化しているということで、それを必要とする方が発売開始すぐにご購入され、それらの方に行き渡ったところで波が収まってしまうという感じです。
このOsmo Pocket 3はどうでしょう。10月25日と発売が月末であったため、11月に入ってからのご購入が多かったというだけなら、他のムービーカメラと同様の傾向をたどる可能性が高いのですが…
店頭では今までよりも高い年齢層のご購入が目立つという知らせが入っています。それまであまりムービーカメラに関心を示さなかったような方々が、店頭のデモ機を試されたり、スタッフに問い合わせたり…
前モデルよりセンサーサイズが大きくなり、モニターも大型化かつ操作しやすいものになるなど、明らかな性能アップが図られている点。さらにグリップ付きの縦型でかさ張らないので、メイン機の入ったバッグの隙間に収納し、気の向いた時に撮影できるところなども人気を集める要因になっています。
また最近、様々なコンテンツでこのカメラの情報を目にします。手持ちで気軽に撮影したものが、鮮鋭な映像となって流れていることに興味・関心を持たれた方も多いようです。
1位のα7C IIには差をつけられたとはいえ、他の人気機種を抑え込んだOsmo Pocket 3、次回どんな動向を示すか楽しみな1台です。
5位に『α7RV』、6位に『α7IV』とSONY勢が並びました。
ひと月半ほどの間隔をおいて新たに始まったメーカーキャッシュバックキャンペーン(2023年11月17日~2024年1月10日)。今回はα7RVも対象となっています。
もともと人気の高いα7RVですが、5万円のバックはかなり魅力的。これを機に販売数をさらに伸ばしてくることも大いに考えられます。
前回ランク外だったα7IVがカムバックしたのも、やはりキャンペーンの影響か。
面白いことに中古の販売数は前回と今回、ほとんど変わっていません。キャッシュバックキャンペーンを待っていた方が多かったということでしょうか。
7位に『Canon EOS R6 Mark II』、8位に『RICOH GR IIIx』と当ランキングのレギュラーメンバーとも言える2機が入りました。
最近元気の感じられないCanon、前回6位のEOS R6 Mark IIは前々回4位からに続きまたもや順位を落とす結果になってしまいました。
11月10日より始まっているキャッシュバックキャンペーンも、まだ効果を発揮しているとは言い難いところです。(キャンペーンは2024年1月9日まで)
勢い復活の鍵がどこにあるのか、暗中模索の苦しい状況が続いています。
GR IIIxは、7位から少し差をつけられての8位です。GR IIIともども相変わらず供給が不安定な状態。
どちらも入荷があれば売れる人気機種だけに勿体ないの一言、やはりメーカーの頑張りを期待せずにはいられません。
9位には同数で『SONY FX3』、『α6700』、『Canon EOS R10』の3機種が並びました。α6700以外は発売から1年以上経過したモデルでトップ10入りも久しぶりです。
生産に苦戦するFUJIFILMの商品がランキングから姿を消した影響もあると思いますが、次々と登場する新製品の影で根強い人気を維持しての復活は賞賛に値します。
FX3は今月からキャッシュバックキャンペーンも始まりました。これを武器にさらなる順位アップを期待してしまいます。
10位以降も混戦模様でした。
そんななか、Leica M11-Pが14位に。
10月28日発売、Leicaユーザー・ファンならおなじみ、赤いロゴマークの代わりにトップカバー上面に筆記体の「Leica」の刻印が施されたモデルです。
約140万円のカメラですがご予約が多く、特にブラックペイントはずっとお取り寄せ状態が続いています。
円安が続くなか海外のお客様がネットでご注文、入荷の連絡に合わせて旅行を組まれ来店されるなんてケースもありました。
前回ご紹介したQ3と同様、ドイツ本国から日本に届く周期や数も一定ではないので、ぐんと販売数を伸ばすこともありえます。10位以内に登場することがあれば大ニュースとなるのですが…
中古デジカメ11月ランキング | |||
1位 | SONY | α7C | ミラーレス一眼カメラ |
2位 | Nikon | Z fc | ミラーレス一眼カメラ |
3位 | SONY | α7IV | ミラーレス一眼カメラ |
4位 | Nikon | Z6II | ミラーレス一眼カメラ |
4位 | SONY | α7III | ミラーレス一眼カメラ |
6位 | FUJIFILM | X-H2 | ミラーレス一眼カメラ |
7位 | Nikon | Z5 | ミラーレス一眼カメラ |
8位 | Panasonic | LUMIX DC-G9 PRO | ミラーレス一眼カメラ |
9位 | Canon | EOS 5D Mark IV | デジタル一眼レフカメラ |
10位 | Nikon | Z6 | ミラーレス一眼カメラ |
『SONY α7C』が前回5位から躍進、首位を獲得しました。新品部門α7C IIと並んで、見事シリーズ新旧モデルがランキングトップに。
新製品発売が発表された後、徐々にお買い替え目的でα7Cを下取に出される方が増え、それに伴い中古商品数も増えました。
9月の中古ランキングで同数9位、α7C II発売月の10月は5位、そして今回1位と非常にわかりやすい動向を示してくれました。
しかしこれも新製品が潤沢に入荷すればこそ。SONYの地力の強さを感じずにはいられません。
SONYは他に3位『α7IV』、同数4位に『α7III』といういつもの顔ぶれ。3位と4位の差は本当にハナ差です。
1位のα7Cと合わせ、商品数の豊富なこの3機種は今後も中古ランキングの上位を占めることでしょう。
そんなSONY勢に割って入ったのが、前回同様の2位につけた『Nikon Z fc』。1位からは差をつけられましたが、このところの好調な売れ行きをキープしています。
やはり新製品Z fの登場が影響しているようです。
新品部門のところで少し述べましたが、Z fcをご購入された方のなかには、ノスタルジックな外観に惹かれサブ機として手に入れた昔からのカメラファンも少なからずいます。
同じく懐かしいフォルムを身に纏いながら、しかも本格的な撮影にも応える性能を持ったZ fの登場により、Z fcを手放す方が増えたとしても不思議ではありません。
結果としてZ fcの中古商品数が増加、これからカメラを始める若者層が手にする機会が増えたという流れです。
実際、店頭でも最近は若い世代の購入が圧倒的に多いとか。メーカーが意図していた本来の購買層といったところでしょうか。
前回はSONY勢に抑えられたしまった感のあるNikon勢ですが、今回は同数4位に『Z6II』、7位『Z5』、10位に『Z6』と計4機種をランクイン。順位こそ違いますが、前々回9月と同じ顔ぶれとなり、勢いを戻しました。
新品部門ではハイスペック機が好調のNikonですが、中古部門では中級機が主流となっています。
それぞれ商品数も豊富ですから、しばらくはSONYとNikonの覇権争いが続きそうです。
その2社に対抗できそうなところとして挙げられるのがFUJIFILM。今回は5位『X-H2』の1機種のみのランクインでしたが、11位X-S10、12位X-T4、同数15位にX-T3が控えています。
ただFUJIFILMの場合、新品で新型機を購入できないから中古で旧型機をという苦渋の選択をされている方もいるのが実情。先の2メーカーとは状況が異なります。
8位には『Panasonic LUMIX DC-G9 PRO』が入りました。
久々のPanasonic機のランクイン。実に2021年1月、同数10位に同じLUMIX DC-G9 PROが入って以来です。
今回のランクインは、10月27日に発売され新品部門で初登場3位を果たしたLUMIX G9PROIIの影響が大きいでしょう。
とはいえ、そのLUMIX G9PROIIは今回早くもランク外に消えてしまっています。LUMIX DC-G9 PROの今後は?
新製品として発売当時、LUMIX DC-G9 PROはPanosonicカメラらしく動画撮影を主流とされる方から注目を受けました。
中古美品でも価格が8万円前後となった今、本格的とまでいかなくてもきちんと動画撮影に取り組みたいという向きにとってサイズ感的にも手頃なカメラとしておススメできる1台です。
最後のご紹介は、9位に入った『Canon EOS 5D Mark IV』。Canonのランクインは、今回一眼レフ機の1機種のみとなりました。
やはり外国からのお客様の購入が多いようです。日本人のCanon離れが進んでいる? まさかそんなことはないと思いますが、人気復活の兆しが見えてこない現状です。
さて気がつけば、次回は2023年最後のランキング!
日常が戻り、街にはかつての活気が、いえ外国人観光客の急増で今まで以上の活気が感じられるようになりました。
カメラ業界もまだまだ完全とまではいきませんが、各メーカーが魅力的な新型機を続々と発売し私たちを楽しませてくれました。
この1年のあれやこれやを思い出しながら、今年の締めくくりにどんなカメラがくるかを是非想像しながらお待ちください!!