
ご家族や友人など人物撮影をする機会が増える時期に、皆様はどのようなレンズを選んでいるでしょうか。
今回は、いわゆる王道と呼ばれている 35mm、50mm、85mm の3つの焦点距離の人物撮影における使い分けや、それぞれの魅力を解説します。
スマートフォンからカメラにステップアップしたい、または人物撮影をする時に何ミリぐらいのレンズを使えばいいのかまだよく分からないという方、レンズ選びの参考になれば幸いです。
まずは動画をご覧ください。
1. レンズごとの特性:パースペクティブの比較 35mmレンズ/85mmレンズ

まずはスタジオで被写体に寄って撮影をし、レンズの特性を見ていきます。
一番最初に注目したいのが、パースペクティブです。

被写体の顔の形が、レンズの画角ごとでどれくらい違うのかを見ていこうと思います。
特に分かりやすい35mmという画角と、85mmという画角で比べていきます。

被写体の顔の大きさが大体同じになるようにセッティングをして、35mmと85mmの写真を見比べていきましょう。

35mmだと若干被写体に近づく必要があるので、少し遠近感が強調されます。
中心が大きく、顔の輪郭も若干丸みを帯びているような形になっているのが分かると思います。

35mmと比較して、85mmはどうでしょうか。
こちらは顔の輪郭がすっきりと出て、非常に整った顔立ちに見えると思います。
歪みも少なく、モデルさんのそもそもの顔のラインをしっかりと引き出していると言えます。

このようにレンズの画角ごとで顔の形というのがかなり差が出ますので、この辺は撮る時に意識すると、後で見返した際に失敗したな、というようにならないので、ぜひ覚えておいてください。
2. F値による描写の違い:50mmレンズ

続いては、35mmと85mmの中間にあたる50mm、こちらのレンズでF値、いわゆる絞りによる違いを検証していきます。
そのために以下の2つのレンズを用意しました。
・FE 50mm F1.2 GM (ボディ: α7R V)
・FE 50mm F1.8 (ボディ: α7 IV)
ボディは「α7 IV」と、その後継機で最新の世代にあたる「α7R V」で、ボディ側の違いも含めて検証していきます。


実際にF1.2、それからF1.8というF値の写真を見ていくと、数字上だとあまり変わらないんじゃないかな、という風に思われるかもしれませんが、このように写真を並べて見てみると一目瞭然だと思います。

F1.2は、背景のボケ味がとろけるようで、もはや背景にあるものが形ではなく、色になって溶けているような描写が見られます。
ファインダーを覗いた時に、すごく感動します。

F1.2の方がボケ量が確かに多いですが、F1.8の描写は十分に綺麗です。
何よりも「FE 50mm F1.8」はコンパクトで軽いということもすごく魅力的で、リズムよく軽快に撮って回れるのはこのレンズならではの大きなメリットです。
人物を撮影する際には相手とのコミュニケーションや距離感も大事です。
その点において 「α7 IV」に「FE 50mm F1.8」という組み合わせは、とても良いと思います。
最初に35mm、85mmの比較で見ていただいたようなパースペクティブの付き方も画角を選ぶ時に重要なポイントとなりますので、広がりを活かした立体感のある写真を撮りたい時は35mmを使い、被写体をモデルチックに、しっかりと本来の輪郭で描きたいという時には50mmや85mmといったレンズを選んでいただくと良いと思います。
3. 屋外での実践:シチュエーション別の使い分け
35mm:近距離でのコミュニケーションに

さてここからは実際に外で撮影をし、画角ごとでどういうシチュエーションで使うのがおすすめなのかというお話をしたいと思います。

35mmは、被写体との距離感が近いシーンにおすすめです。
例えば家族旅行や、親しい友人、もしくはデートのタイミングで、被写体の方とコミュニケーションを取りながら撮っていくというような時に便利です。

そして、写真自体で周りの情報を取り入れることができますので、その場所の空気感を入れながら撮るポートレートに最適です。
85mm:背景を整理し主役を引き立てる

外で人物撮影しようとすると、背景がごちゃごちゃしていることがありますが、この85mmを使ってあげると背景を整理しながら上手く切り取って、かつボケ味もたっぷりとあるので、背景をぼかしながら人物を際立たせるように撮ることができます。

85mmは、被写体を物語の主人公のように撮りたいというようなシーンにおすすめです。
50mm:スナップ感覚でマルチに楽しむ

35mmと85mmの中間の50mmがどういう時におすすめかというと、スナップ感覚で人物を撮影したい時に便利です。

今日は人物撮影するぞと決め込んだ日でなくても、街並みも撮りたいし、一緒にいる人も撮りたい、というような日に50mmを選んで使っていただくと、マルチに1日写真を楽しめます。

番外編:超望遠レンズによる圧縮効果

さてここからは番外編です。
F値を使ったボケの表現もすごく楽しいですが、圧縮効果や、物理的な距離を使った表現もすごく面白いです。
ご紹介するのは、ソニーの「FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS」というレンズです。

この望遠端の600mmを使って人物撮影をすると、すごく面白い写真が撮れます。
600mmで撮ると背景がすぐ後ろに迫っているような写真を撮ることができます。

それから、玉ボケを画面いっぱいに入れ込んで、今まで見たことないようなキラキラとした写真を撮ることもできました。

王道は35mm、50mm、85mmが使いやすい画角ですが、どんな画角も使い方によっては楽しい写真を撮ることができるので、ぜひ皆様のアイデア次第で楽しい人物撮影をしていただければと思います。
また、超望遠の人物撮影というのも撮影のスパイスとして使ってみると面白いと思います。
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今回は35mm、50mm、85mm、そして番外編の超望遠レンズも含めてそれぞれの画角の魅力を紹介しました。
人物撮影の時にどんなことを意識したらいいのか、どうしたら自分の大切な人を素敵に撮ってあげられるのか、そんな風に考えて撮影を楽しんでいただければ幸いです。
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最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。


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